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ラファエル様のゲリラ雑談「温泉女子会(後編)」
●写真家のウィローと彼の性癖 ラファエル(以下ラ)「まあ、ヒマリさんには良い感じの人がいるのですか?」 ヒマリ(以下ヒ)「いやいやいや、あの人は違いますよ!確かに、私の胸の秘密を知っている唯一の男の人ですけど、ウィローさんは根っからの巨乳派なんですって」 ミリシラ(以下ミ)「ん?何じゃ、揉ませたら物足りないとか言われたんか?」 ヒ「揉ませてません!これ言うとウィローさんの風評に関わりそうだからここだけの話にしておいて下さいよ?実はウィローさん、巨乳の女の子ばかりのセクシーパブから出てきまして。あんなところに通ってるんだったら、私の胸なんか興味ないに決まってますよ」 ミ「ほ~う。しかしヒマリよ、それお主の主観じゃよな?面と向かって聞いてみたんか、『私のおっぱいじゃ満足できませんか』って」 ヒ「それ口にしたらただの痴女でしょ!私が揉まれたがってる前提で話さないで下さいよ!」 ラ「ヒマリさん、私はそのウィローさんと面識はありませんが、男性信者の懺悔をいろいろと聞いてきた中ですと、必ずしも性的嗜好と心理的嗜好は一致しないようですよ?」 ヒ「え?ええと、すみません、どういう事でしょうか?」 ラ「そうですね、一例ですと『妻の事は心の底から愛している。しかしこの間9つになる娘を抱いてしまい、それ以来娘の未成熟な体が忘れられない。娘をこのような形で愛するなど父親失格だし、妻を裏切っている事になるから夫としても最低だ。私はどうすれば良いのか』というお悩みを懺悔しにこられた信者の方がおります」 ミ「おいそれ相当やべー奴じゃろ。もはや憲兵隊を呼んでも良いんじゃないか?」 ヒ「完全に犯罪ですもんね・・・」 ラ「ええ、彼が罪を犯した事は事実ですから、まずは家族で話し合って自首するように勧めました。穏便に話し合いがしたいのならこの私が立ち会っても良いとも。そして、彼は私の前で妻や娘に頭を下げ、そのまま牢に入る事となりました」 ミ「それだけだと話が解決せんじゃろ。その男の悩みはどうやって取り除いたんじゃ?」 ラ「つまり彼の不満は、『妻を女性として愛している、しかしその肉体を性的に愛せなくなった』という事です。なのでこのように導きました。『私の知り合いに、百年以上も生きていながらにして幼女の姿と大人の姿を使い分けるエルフがいます。奥様に若返りの術を習得してもらえば、合法的に幼い体を抱くことが出来るのではないでしょうか』と」 ミ「おいふざけんなラファエル!そのエルフってワシの事じゃろ!?ワシは基本的に有り余る力を封印しておるから幼女になってるのであってじゃな、一般人に気軽にひょいひょい真似ができる訳なかろうが」 ヒ「他にも、魔力がほとんどなくなっても幼女になっちゃうんでしたっけ。どっちにしても、ミリシラ様は普通の人に当てはまらないんじゃ・・・」 ラ「それが、奥様はその信者の男性と話し合った結果、彼が牢に入っている間に若返りの術を習得すると意気込んで、猛勉強を始めていますよ。夫が喜んでくれるならそうしてあげたいとの事でした」 ミ「もう終わりじゃなこの国」 ヒ「若返りの術って、普通にやろうとするとかなり大変でしたよね・・・普通の変身魔法よりずっと高度だったはずですけど」 ミ「そうじゃな。変身魔法は変身したい相手の一部を使った儀式をするが、若返りとなると儀式の媒介になるものが『なりたい当時の自分の一部』という過去にとっておいたものを使うしかないし、媒介無しで儀式をするとなると相当はっきりした想像力で当時の自分を正確に思い出せないとならんぞ」 ラ「そのような困難に挑まれるとは、愛の力とは偉大なものですね」 ミ「強引にまとめたな・・・しかしこの話、ウィローとどう関係するんじゃ?」 ラ「つまり、ウィローさんがヒマリさんの胸を好きじゃなくても、ヒマリさん本人を愛してくれる可能性はあるという事です」 ミ「それかもう『私のおっぱいをウィローさん好みになるまで育てて下さい』って揉みまくってもらえ」 ヒ「だからそれじゃただの痴女ですって!ミリシラ様こそ、地球人でいい人いないんですか?」 ●地球の知識 ミ「あー?地球人で知り合いなどおらんぞ。強いて言えばサイトが元地球人のようじゃが・・・あ、そう言えばヒマリよ、お主地球の知識があるようじゃな。サイトに聞いたぞ、インターネットとかデジタルタトゥーとか、地球の言葉だそうじゃな」 ヒ「げっ、気付かれた」 ラ「という事は、ヒマリさんも転生者なのですか?」 ヒ「あー・・・そう、なるんですかね。地球で生きていた頃の記憶があるってだけですよ。それも、私によく似た別人の記憶が」 ミ「面倒くさそうじゃな、それも。その記憶の中にある常識がこの世界じゃ通じない訳じゃろ」 ヒ「地球に魔法使いなんていませんからね。僧侶はいますけど、ここの僧侶さん達みたいに不思議な力で怪我を治療したりとかはできないので」 ラ「なるほど、魔力や信力が無い世界なんですものね・・・想像がつきにくいですね、それは。生活が不便ではありませんか?」 ヒ「地球には、魔術や聖術が無い代わりにここよりも発展した『科学』がありますからね。この世界の建築とか家具とかにも、一部科学が使われてるものがあるので、恐らくちょいちょい転生者が来てるんじゃないですかね。その人たちがいろいろ発明してるとか」 ミ「可能性はあるのぅ。この世界と地球には、何か深いつながりがあるのかもしれん」 ラ「それは私も感じています。はっきりとは分かりませんが・・・」 ヒ(考えるのが怖いけど、極東ってところから見つかる遺物って、私が鈴白向日葵だった頃、その若い時代に存在したものばっかりなんだよね。もしかして、ここって遠い未来の地球の姿なんじゃないかって思うんだけど、それを言ったら何かが大きく動き出してしまいそうで怖い) ラ「・・・ヒマリさん、難しい顔をされていますね?大丈夫ですよ、地球の記憶に振り回される必要はありません。若者らしく、やりたい夢を追いかけて生きるのです。あなたの周りには、あなたを愛し、支えてくれる人がいるのですから。私だってその一人ですよ?」 ミ「頼りになる大賢者もおる事じゃしのぅ?この世界で起きる大抵の事なら、ワシら大人がなんとかしてやるわい」 ヒ「ラファエル様・・・ミリシラ先生・・・ありがとうございます」 ミ「だからな、ワシにちょーっと地球の知識を横流ししてくれんか?ほれ、先っぽだけでいいから」 ヒ「・・・ちょっと感動したのが馬鹿らしくなりました」 ●お開き ラ「ふふ、そろそろお夕食の時間になりますね。名残惜しいですが、ここまでとしましょうか」 ミ「あー、そうじゃな。ちょっとのぼせてきたわい」 ヒ「ミリシラ様、体小さいですからね」 ミ「うっさいわい。ほれラファエル、さっさと締めんか」 ラ「はぁい。地球の皆様、それでは失礼いたします。さよなラファエル~」 ミ「見てくれてありがとうなのじゃ、おつカブール~!」 ヒ「えっ、この流れ私も何か独自の挨拶しなきゃなんですか!?え、ええと・・・バイバインコーダ~!」 ラ「うふふ、いいですね。さて、上がりましょうか」 ミ「バカモン、タオルを外すのは発信を切ってからにせい!」 ヒ「BANされますよ、ラファエル様!」