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(五百)24歳の新入生
(赤いマント……、今年度の新入生ね) ホールに入ってくる生徒たちを見ながらシルビアがつぶやく。 新学期、賢者の学院に新しい生徒たちがやってきた。 みな、若々しく希望にあふれた顔をしている。 シルビアと大差ない年齢に見えるが、ハーフエルフであるシルビアは老化が遅い。 新入生は、実際はシルビアの半分ほどの年齢だ。 (さて、どんな子たちかしら) まじまじと品定めしようと。 ブハッ!! 新入生たちを見渡していたシルビアは、思わずむせ返った。 「おっ、お母様・・・・・、なんでここに・・・・・・」 「私も、賢者としての修行をした方が良いと思い立ってな」 新入生の赤いマントを付けた、褐色の美女が穏やかに微笑む。 新入生の一人は、シルビアの20倍以上年上だった。