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色々乗りすぎ(波にも)

「わたくしは、正しくファリア様の教えを伝えているのに……」 至高神の巫女、アリセアは、繁華街の路地裏でしょんぼりとしていた。 食事の後のお茶と座談会が行われているレストランの裏だ。 リリスと言う図々しくも参列している、邪悪な暗黒神の女プリースト(だと思っている)に天誅を加えようとしたところで、 美食の巫女の横やりが入ったのだが。 食事が終わりその後のお茶では……、アリセアの周りには誰も近寄ってこなかったのだ。 流石に皆が聞いていない中、立ち上がってファリア様のすばらしさを伝える度胸はなかった。 いたたまれずに、店を飛び出してしまったのだ。 「至高のお方ファリア様の御威光で照らさてこそ、この国は成り立つというのに」 誰となくつぶやいた言葉だったのだが 「巫女様、そのお説法詳しくお聞かせ願えますか」 返事をするものがあった。 まだ若い、身なりが良く商家の若旦那に見えるなかなか整った顔の男性だ。 幼いアリセアの頬に僅かに朱が差す。 「はっ、はい!!喜んで」 そのまましばらく喜び勇んで説法を続けてしまい。 「とても素晴らしい。どうでしょう。私の店の者にも、シスターの説法を聞かせてみたいのですが」 「はっ、はい、願ってもないことです!!」 そう言って、路地裏の少し暗い方向に・・・・・・。 「まちたまえ!!」 そこに掛けられた中年の声。 「説法ならば拙僧に任されよ」 盗賊風の服装になぜか、幸運神のローブを纏った中年。 怪盗神父チャーリー・ウッドだ。 彼は、東方のモンクのような謎な立ち方をしながら両手を突き出す。 ポーズは謎だが、本当に魔法を使うらしい。 『理力波(フォース!!)!!』 路地裏を、見えない衝撃の波が走り抜け、壁を地面を結構な音を立てて何度か叩く。 「ひい!!」 「ぶっ!ブラザーウッドだ!! 「逃げろ!!」 潜んでいた優男の仲間が、情けない悲鳴を上げながら、走り去っていく。 「ちっ!!畜生!!」 優男が仮面を脱ぎ捨てるように表情を変えて、短剣を抜くと、近くにいた少女神官アリセアを人質に取ろうと。 「はい!!そこまで!!」 いつの間にか現れた、幸運神の修道女姿のダキニラが、人差し指をピンとはじく。 指先から出た細かい衝撃波が、優男のナイフを弾き飛ばした。 「まったく、ガキ!!手間取らせるんじゃねーよ。自分のケツも拭けねー奴が、説法垂れてんじゃねー」 毒づきながら優男を縛り上げるリリス。 「大丈夫?ずっと話しっぱなしは疲れるよ。時には暖かいミルクティーでも一緒に飲むのもいいもんだよ」 緑髪のドワーフ神官、チェルキーがマグカップを差し出した。 「あっ、ありがとう……、ございます」 年幼い、少女神官アリセアは、突然の成り行きにガタガタ震えていたが、マグカップを受け取ると、小さな声でお礼を言った。

さかいきしお

コメント (11)

猫団子🐈‍⬛🍡
2024年12月19日 15時54分
早渚 凪
2024年12月19日 14時47分
うろんうろん -uron uron-

イケオジたすかる~♪

2024年12月19日 12時38分
五月雨

流石、ウッド師父ッス! ワタシもその高みを極めたいッス!

2024年12月19日 09時54分
ガボドゲ
2024年12月19日 01時23分

さかいきしお

2024年12月19日 03時18分

magic
2024年12月18日 23時38分

さかいきしお

2024年12月19日 03時18分

ぜんざい

むむむ、チェチェ!!ホットミルクにラムを垂らしてください!!

2024年12月18日 23時27分

さかいきしお

シスター善哉!? アリセアちゃんのすり替わろうとしても無駄だよ!?

2024年12月19日 03時18分

Jutaro009
2024年12月18日 22時34分

さかいきしお

2024年12月19日 03時17分

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