1 / 5
【新学期】私たちって何年生?
中学校の教室に、元気な女生徒の声が響いた。 桃宮「おっはよう恋織ちゃん!今日から新学期スタートだね!」 橙臣「弥美おはよ。朝からうるさいんだけど。別にそんなにテンションあがる事じゃないでしょ」 桃宮「いやいやそんな事ないって。4月はやっぱりさぁ、新しい学年のスタートじゃん。クラス替えだってあるし、他の区切りとは違う感じがするっていうかさー。恋織ちゃんにはわっかんないかなー?」 橙臣「まあ、日本だと新年度は4月スタートだからね。・・・あれ、弥美ちょっと待って。私たちって昨年度の時点で15歳だよね」 桃宮「そだよ。中三だったじゃん」 橙臣「じゃあ、今私たち高校一年生じゃないの?」 桃宮「あはは、何言ってんの恋織ちゃん。当然今年も中学三年生やるんだよ?キャラ設定に『中学生』って書いてあるんだから、高校生になれるわけないじゃん」 橙臣「・・・え?いや待って、それおかしくない?新年度になったら学年一つ上がらないとおかしいでしょ、義務教育に留年無いんだから」 桃宮「おかしいのは恋織ちゃんでしょー。私たちはずっと15歳のまんまだし、凪おじさんだってずっと33歳だよ。そういう設定だから」 橙臣「だからさっきからその設定って何!?怖いんだけど!それだと私たち、永遠に中学三年生を繰り返すって事!?」 桃宮「うん。何かの都合で設定が変わらなきゃずっとそうなるよー。中三をもう一回遊べるドン!」 橙臣「普通に嫌だから!私だってちゃんと大人になって社会に出て恋愛して結婚して子供にも恵まれてささやかな日常送りたいんだけど!18歳にならなかったら結婚もできないじゃん!」 桃宮「結婚できないねー。ワンチャン子供は作れるかもよ?」 橙臣「私が永遠に15歳のままだったら子育てなんてできるわけないじゃない!子作りだけいくらパコパコしたって意味ないのよ!」 桃宮「恋織ちゃん、声でかいよ。鮫島君とかめっちゃ見てるよ?」 橙臣「あんたたち見てんじゃないわよ!ていうか誰一人おかしいって思わないの!?時間の流れが歪んでんのよ!?」 桃宮「だってさぁ、学園舞台のソシャゲだってキャラが学年変わんないまま10周年とかやってたりするじゃん。それとおんなじだと思えば違和感ないって」 橙臣「私たちはゲームの住人じゃねえー!」 この後も橙臣は頭を抱えて騒ぎ続けたが、結局今年も彼女たちは中学三年生をやる事になるようである。 ※基本的にこの作品内のキャラクターたちは、2024年度の年齢設定のまま変化しません。AIピクターズで活動するのがどれくらいの期間になるのか分からないため、下手に毎年年齢を上げていくとキャラクターの外見や投稿できるストーリーの面で不都合が生じると判断しました。そのため、投稿主も4/4時点で34歳になりましたが、作品内の「カメラマン早渚凪」は今年も33歳のままです。