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ゲームと異世界プレイヤー

「では、二人とも良いかしら」 御宅さんが、眼鏡を怪しく光らせながら言う。 ゲームマスターは御宅さんらしい。 プログラマーである彼女は、コンピュータゲームだけではなく、みんなで集まってやるテーブルトークRPGもかなり嗜む様子である。 会話と紙とサイコロを使ってプレイする、RPGの本来の姿だ。 コンピュータゲームなら、一人でプレイできるか、あるいはネットで同時プレイもできるが、あえて実際に集まって顔を合わせてプレイするらしい。 「じゃあ、私は魔法使いがいいかな。小柄な女の子の魔法使いかな」 ブロント少尉がルールブックを見ながら言う。 「ふーん、ゲームの中ではいろんな役になれるのも魅力だからね。いいんじゃない」 ゲームマスターである御宅さんは、特にキャラクターのパターンを指定したりしないで、自由に任せるつもりらしい。 「じゃ、じゃあ、私は、男の人をやってみようかな。おっきくて強い人!!」 制服姿の、茶色いロングヘアーの葉月さんも続ける。 「あら?騎士様とかかしら。良いんじゃない?」 「ううん?あんまり線が細い感じはいやかな。もっと強そうな見た目がいい。」 「そっ、そう?まあ、いいんじゃない?」 (まさかオークとか?それが葉月ちゃんの趣味かしら) ちょっと、失礼なことを考えながらも否定はしない御宅さん。 「じゃあ、それぞれキャラクターを作り始めてね。結構時間かかるかもだから、先に初めましょう」 「はーい!!」 プレイヤー二人は元気よく答えると、楽し気にサイコロと鉛筆でキャラクターを作っていく。 しばらくして……。 「これで良いかな。ハーフエルフの女の子で、魔術師で賢者ね。 名前は、シル……」 「シルビアはやめてくださいね……」 遅れてやってきた三人目のプレイヤー、 シルビア伍長が、後ろから覗き込みながら遮った。

さかいきしお

コメント (3)

binbin yea
2023年11月23日 13時36分

さかいきしお

2023年11月23日 13時44分

hororo

TRPGとゲームブックなんてアナログ全盛な時代もありました

2023年11月23日 12時33分

さかいきしお

2023年11月23日 12時43分

bonkotu3
2023年11月23日 12時27分

さかいきしお

2023年11月23日 12時31分

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