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色々パステルメイドさん
「まったく、ゴルドン様め。この私を呼び出すとは何を企んでいる」 仕事を終えたメイドさんが自室に戻ってくる。 「私に、無骨な腕と体で作ったとは信じがたいスイーツを食せというのか」 ゴルドンにアイスをふるまった礼として、明日食事会に呼ばれたらしい。 クローゼットを開けるといろいろな服をとっかえひっかえ。 メイドさんは、実は貴族の出身なので服だくさんだ。 「いや、まて。ゴルドンさ、彼奴はオークの首魁の息子だという。 王国に仇なす(わけでもない)輩の若長を監視するのも私の役目だ」 やけに可愛らしい薄い青色の服を纏い、何やら決意するメイドさん。 「そうなると……」 そこでまた着替えだすメイドさん。 「ふふふ、この装いならば、貴(あなた)様も獣の本性を隠し通せまい」 体にぴったりして可愛らしくも女性らしい服の色は、メイドさんの頬の色と同じだった。