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ドラゴンイーター
「たくさん食べてね~、お代わりあるからね~」 モンスターを倒してクエスト完了した夜だ。 森の中に肉が焼ける香ばしい匂いが広まっている。 「うまいな。だけどこんな肉……」 そこまで言って、男は食べる手を止める 「まっ、まさか……あのドラゴンを……」 「えっ……?」 男の言葉に応じて、ドワーフの少女がこちらを見る。 魔法の鞄の中から肉の塊を取り出していた手が止まる。 「な・・・・、なんだ。普通の肉か・・・・・・」 安心して再度肉を食べ始めた男に。 「さすがに全部食べちゃあ討伐の証拠にならないからね。 お代わりはこっちの肉にしてね」 男の手は再度留止まった。