1 / 9
軌道歩兵ブロント
『ブラックピース降下準備!!』 「少尉、降下訓練は何回実施しましたか?」 「うん、訓練は2回だよ。シミュレーターでだけど」 (小娘将校かよ……)(小声) 「実戦は、20回かな……」 (ぶはっ!!) 『ブラックピース降下開始!!』 「知ってる?自由落下って……。何でもないわ……」 (メスガキ少尉め……、何考えやがった?いっちょ前に色気づくな)(小声) 「ひゃあ!!地獄まで行っちゃうわ!!」 『少尉!!』 「私にかまわず撤退しなさい!!」 『少尉!!』 「少尉!!」 「むにゃ~、私は一人でも、えいりあ~。ぐう~」 パカッ!! 「はにゃ!?エイリアンは?」 「少尉、未来の宇宙空間における白兵戦の意義について、ご考察をお聞かせ願えるでしょうか」 拳を握りしめたまま、富士見2等軍曹はブロント少尉に尋ねる。 色々とスペクタクルな夢を見ていた少尉は、眠気が吹っ飛ぶまで近未来の白兵戦を体を使って考察させられることになった。