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チンチン電車のお守り

俺は脳筋金髪馬頭、もとい少尉とともに街で買い物している 物資調達という名の雑用をやっているわけだが、少尉は楽しそうだ この街は、旧植民地の名残で、宗主国が作らせた街並みが形を変えながら残っている辺りだ パン!! その時、銃声が響き渡る 路面電車、トラムの方からか!! 「OH!!、隊長、銃声です。発射炎が見えました。 From the tram. おチンチン列車強盗です!! 」 ぶはっ!! 「日本語で変な言葉を叫ぶな!! そもそも、単編成だから列車じゃねえ!!」 この街には日本語が解る人間もそこそこいるから、銃声よりも金髪ポニテのけったいな叫びに驚いて振り向いている 「急ぎましょう!!おチンチンが大変です!!」 このアホ!!日本語だとどんな思考を、その金髪馬頭のなかで煮込んでいるんだ!! まあ、俺たちは主担当は都市の外だが、治安維持も任務の一環ではある 対ゲリラ対策と言い張れば手を出す理由にはなるが・・・ あとで都市警察や専従のMPたちに文句は言われるだろうな しかたがない、市民が人質なっていたりしたら、見て見ぬ振りも俺たちの部隊の性格上できない 「銃を確認しろ、いけるな!!」 俺はサングラスをかけながら言う あまり顔は出したくない 少尉に関しては、今更だが・・・、見た目以上に目立つ言動は・・・? 「Yes, Captain!!!」 思考と頭の中が切り替わったようだな。 制圧そのものはあっさり済んだ 銃を使うまでもなかった 賊が単独で、まったくの素人であると判断した少尉は、 突入すると、賊の銃を駆り飛ばした後、そのままの勢いで賊を組み伏せ制圧した その後、都市警察に引き渡したのだが・・・ 「なんか、納得いかないです。被害も出さずに、賊も無傷で引き渡したのに!!」 一応、この地区のお偉いさんが部下とともに現れたのだが。 「邪魔だからとっとと帰れですって そのくせ捕まえた手柄は自分たちのものにするんだから それに私のこといやらしい目で見て 戦場の花に、チンチン電車の御守は似合わないですって 失礼だわ!!」 「まあそういうな、お前が戦場だけの花ではないのは解っている それに、奴らは知らないのさ お前は黒くて、でっかい銃の手入れの方が得意だろ」 「もう……、隊長。今日は銃は使わなかったけど、ちゃんと夜お手入れしますからね」 肩を抱きながら耳元で囁いてやると、少尉は金髪の陰で顔を赤らめながら言った

さかいきしお

コメント (1)

yuyu
2023/08/24 04:38

さかいきしお

2023/08/24 05:30

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