1 / 9
戦場の約束とは
東南アジア戦場後方の某所レストラン 「みんな、この前の約束通りのレストランだ あの時は副長以下、みんなのおかげで俺は生きながらえることができた 礼を言うぞ 生きてうまい飯を食える喜びをともに分かち合おう」 怪我が治ってしばらくして、俺は部下たちを三ツ星とはいかないがレストランに連れてきていた。 「それでは、われわれの勝利と、皆の健康を祈って。乾杯!!」 俺の横に座った、脳筋金髪馬頭、もとい副長の少尉が音頭をとる いつもの黒ワンピースではなく、白いおしゃれなワンピース姿だ 花嫁衣装に似ているといわれればそうかもしれん (副長の恋の成就を祈ってね……) ぼそっとなんか聞こえたが黙殺 「みんな楽しんで食べてるようでよかったぜ。 レーション食べて喜んでいたのがウソみたいだ お前も、黒服に銃をより、今の白ワンピースにスイーツが似合ってい……」 「らから~、わたしは~、いつも隊長をお慕いしているのに……、 らんでわらしの頭をポンポンたらくのれすか~」 」 いっ、いかん、こいついつの間にかべろんべろんに酔っぱらっている まだ昼なのに 「す、すまんな。ほら、さすがに部下の前では叩いておらんぞ」 「らから~、ふたりきりの時なら、なにされてもいいれすよ。 もっとすごいことしてくれるって約束したらないれすか~ 隊長ならなにされてもいいのれすけど、頭たたかれるのふぁ、いやれす・・・・・・」 こいつ、こんなに酒弱かったのか 「隊長、少尉殿は、体調不良の様子。隊長が介抱してさせ上げるのが得策と愚考いたします」 軍曹、まじめで堅物ぶった顔と態度で無責任にあおるな 「こちらは小官の指揮のもと、英気保養任務を継続実施いたします」 士官二人を追い払って自分たちで楽しもうってか? 「隊長もお楽しみください」 親指を立てるな 「まったく、こいつ体格の割には軽いな」 鍛えられているはずの体は、華奢で、意外なほどに軽い 仕方ないか。まだこいつ、学生連中とたいして変わらない年だしな ベットに寝させてやり、布団をかける。 「お休み、少尉」 金髪のポニーテールの頭をなでてから立ち去ろうとしたところを 「まって、隊長」 思いのほか強い力で引き止められて 酔いつぶれたんじゃなかったのか smooch!! やれやれ、まいったな 「もっとすごいこと教えてやるって約束したな」 でも悪くない ドアの外で 「ふふふ、隊長、副長 爆発しますか?」 銀髪のロングヘアーで黒いワンピースを着た少女が、閃光手榴弾を手に邪悪な笑みを浮かべている 「ちょっと、伍長、なにやってるの!! やめなさい!!」 ちょうど現れた女性軍曹が、取り押さえて、閃光手榴弾を取りあげた。 「えー、だって、身近な人達がうまいこと行ったら、爆発させるんでしょ」 「それは、漫画の”お約束”というものですよ 人の恋路を邪魔すると、黒王や松風に蹴られて死んでしまいますよ やめなさい!!」