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節分大食い鬼娘
「……、少尉。今度はなんの(恥ずかしい)格好ですか?」 「町内会のお祭りに呼ばれたんですよ。鬼の格好をして参加してって!!」 (また、なんか勘違いしてそうな……) 「それじゃあ、行ってきます。ごはんは要らないわ」 (大食い祭りじゃないですよ……) 鬼っぽい格好の上に軍服を羽織り、楽しそうに出ていくブロント少尉を、シルビア伍長は呆れたまま見送るのだった。 「がお~!!おにぇーさんだぞ!!」 子どもたちの前で軍服の上着を脱いで鬼姿になるブロント少尉。 「うわ~、へんなお姉さんだ」 奇特な格好のブロント少尉に、子供たちは大はしゃぎだ。 「みんな食べちゃうぞ~!!」 豆を……。 「シルビア伍長、ブロント少尉はどうしたか?」 「大豆をみんな食べちゃって、病院で胃洗浄受けています……」 (ブロント少尉、何歳かしら。518才だったりするかしら)