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魔弾のクイーンと遊戯板

薄暗い部屋の中、少女が遊戯板を前にたたずんでいる。 「最強の駒は、王ではないわ。  それなら、女王なのかしら……」 少女は、駒の中の一つ。 やけに詳細に作りこまれた弓兵をつまみ上げる。 「違うわね……」 その駒は、弓を携えた美しいダークエルフの女性を模していた。 「知っているかしら。 東方のチェスはね。 捕まえた駒を、自分の味方にできるのよ。 ね、お母様。」 少女はそっと駒を盤面に戻す。 「それとも、その魔法の弓矢は私を貫くかしら。  優しい歌声が私を蕩かすかしら。    もしかして、見えない優しい精霊が、私を眠りに誘うかしら」 少女の顔に、薄闇の中でも影が差す。 「どれもみんな素敵だわ。 みんな、わたしと遊んでね」 少女は誰に語るかでもなく、呟いた。

さかいきしお

コメント (2)

binbin yea
2023年11月17日 12時54分

さかいきしお

2023年11月17日 12時55分

bonkotu3
2023年11月17日 08時20分

さかいきしお

2023年11月17日 08時21分

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