わ、私だってその気になればスライムくらい簡単に倒せちゃうんです
森林に巣食うスライムの討伐クエストを受けた。 ちょうどヒーラーの女の子が前衛職を募集していたので、 軽い気持ちで参加してみたのだった。 このヒーラー、目を離すとすぐにスライムに捕まる。 そして身体中にスライムを這わせては泣いて僕に助けを求める。 彼女は命が助かったことに安堵して気が回ってないのかもしれないが、 最初に着ていた分厚い神聖なローブが今は踊り子が身に纏うような薄着になっている。 スライムに捕まる度に服を溶かされてるから仕方ないと言えば仕方ない。 とはいえ、目のやり場に困るな… そう思っているとまたヒーラーが目の前から消えた。 辺りを捜索していると、今度は嬉しそうに僕を呼ぶ声が聞こえた。 どうやらスライムを仕留めることができたらしい。 安心して彼女のもとに向かうと、 ほぼ裸でスライムを身体に這わせながら、 涙目で勝ち誇ったような笑みを無理矢理浮かべていた。 この娘は絶妙な感じで加虐心をくすぐってくるな… ちょっといじめてみたいかも… 頭を振ってやましい気持ちをかき消す。 彼女を執拗に襲うスライムの気持ちがわかってしまった気がした。