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リボンの子猫と半妖精

「あっ、おまえは!?」 「あん?」 褐色の吟遊詩人、アーゼリンの後ろを訳が分からずついていくリリスは、いきなりかけられた声に立ち止まった。 みると、賢者の学園のこのエリアには不釣り合いな可愛らしい幼女だ。 黒い毛皮の服に、猫の耳と尻尾がついている。 黒い服装の中で赤いリボンが良いアクセントだ。 「猫にご飯をくれる人だニャ!!」 「はっ!?いっ、いきなり何を!?」 まったく無造作に心臓をえぐられたかのように、うろたえるリリス。 「よく裏路地で猫にご飯を上げてるニャ?暖かいミルクの事もあるニャ?」 さらに、畳みかけるように言葉を続ける猫耳少女。 「ばっ、そんな、あっ、ダキニラか。あの女狐、言いふらしたな!!」 狼狽え隠しに、ここにはいない友人に怒りをぶつけるリリス。 「なんで狐が出てくるニャ?」 当の猫耳少女は不思議そうに問い返す。 「街中の猫が知っているニャ。猫にご飯をくれる人はいい人だニャ」 とそこへ。 「ケティ!!どこ行ったの。戻ってきなさい!!」 「あっ、御主人タマなのにゃ。不味いニャ」 猫耳少女ケティは、猫そのままの動きで、ひょいと壁に飛び乗ると逃げ去ろうとする。 その前に。 「また、ご飯ちょうだい、なのニャ!!」 そのまま、ぽんと空中でトンボをきると、その姿は掻き消えた。 「あっ、うっ、うう・・・・・・」 「気にしなくていいぞ。猫は可愛いからな」 しどろもどろに可愛らしく悶えているリリスに、褐色の吟遊詩人は、聖母のような笑顔で、慰めにもならない言葉をかけるのだった。

さかいきしお

コメント (11)

ガボドゲ
2024年10月25日 01時54分
magic
2024年10月22日 11時49分
ルノハ:停滞中
2024年10月22日 10時52分
シャノンカスール
2024年10月22日 08時41分
JACK
2024年10月22日 06時51分
ぜんざい

あ、久しぶりのケティちゃん チュール持ってるときには出会わない

2024年10月22日 03時09分
猫団子🐈‍⬛🍡
2024年10月22日 02時51分
にしのみつてる@猫変化2021
2024年10月22日 00時41分

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