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もぐもぐぐみもぐもぐ
今日は桃宮ちゃんのおうちに来ています。社交性の高い彼女なら、鈴白ちゃんの隙だらけなところを矯正させる上手な伝え方を教えてくれるかも、と思って相談に来たのでした。ところが、 「え、その子ってシロ先輩でしょ?シロ先輩全然そんなイメージ無いんだけどなー」 桃宮ちゃんが言うには鈴白ちゃんはちょっとした有名人のようで、有名なエピソードがあるそうです。 「なんかねー、学年一レベルの超イケメンに告られた時にボロボロ泣きながら何度も申し訳なさそうにごめんなさいした、って噂で、そのせいでもう誰も告れなくなったって。ザイアクカン?ってゆーの?」 なんか分かります。自分の告白であんな子を本気泣きさせたらトラウマになってしまいそうです。 「浮いた話ひとつ聞かないしー、オジサンが心配する事無いと思うなー」 桃宮ちゃんはベッドの上でごろごろしながら相談を受けてくれたのですが、さっきからずっとグミ食べてるんですよね、幸せそうに。 「今このグミ超ハマっててー。オジサンも食べるー?」 桃宮ちゃんがグミをつまんで私の口に押し込んできました。私の唾液が彼女の指を濡らしてしまったのですが、桃宮ちゃんは気にする事なくその指をぺろり、と舐めて次のグミを食べ始めました。私の方が気恥ずかしくなってしまいます。 「このグミすっごい柔らかいっしょ?おっぱいと同じ柔らかさなんだって。なんか分かるー」 誰ですかそんな破廉恥なキャッチコピーをつけたのは。とは言えそんな話を聞いたらつい桃宮ちゃんの胸に目が行ってしまいます。 「あー、おっぱい見てる、すけべー、すけべー」 桃宮ちゃんはすぐ気づいて悪戯っぽくニヤニヤ笑います。鈴白ちゃんといい、私のようなおじさんをからかうのはトレンドなのでしょうか。 しかし、可愛い子から言われる「すけべ」でしか得られない何かがあるのも確か・・・いや私は何を言っているんだ。