クロネコクロバ

ある夜、玄葉が私の寝室にやって来ました。黒猫風のコスチュームに身を包んで。 何があったのか聞くと、かなり言いづらそうにしていましたが、事情を話してくれました。どうやら、私から借りていたデジカメをうっかり落として破損させてしまったようです。まあ、確かにそこそこ値の張る機種でしたが、最近はあまり使ってなかったので大した問題ではありません。 しかし玄葉は気が済まないようで、進んで被写体になる事で罪滅ぼしにしたいと言ってくれました。 「ほら、お兄ってすぐにいやらしい写真撮るし、仕事以外じゃこういう衣装の女の子に会えないから、喜んでくれるかなって・・・」 ちょっと心外です。確かに可愛い女の子を撮るのは好きですが、別に好んで扇情的な写真を撮っている訳ではありませ・・・いや、結果的にそうなってるから否定しづらいな。 とりあえず、ひとしきり玄葉の頭を撫でたりして可愛がり、怒ってない事を伝えてから一枚撮らせてもらいました。