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素敵な新居
「ここがあの女のハウスね」 …… 柄にもなく、意味不明なフレーズを口走った、富士見二等軍曹は赤面する。 サバイバル訓練中だ。訓練生が適切にシェルターを作っているかを確認する。 「あっ、軍曹!!ようこそ!!」 元気いっぱいブロント少尉。 彼女には密林の暑さも、虫の襲撃も苦にならないらしい。 「私の新居にご案内しますよ」 にこやかに笑いながら軍曹を案内するブロント少尉。 手には拳銃がしっかり握られている。 本来は、軍曹がシェルターの様相をしっかり検分したうえで、襲撃を掛ける訓練なのだが、ブロント少尉にはまるで通じていない。 検分に入ろうとした瞬間に背後から現れた? 「ほら、この葉っぱのベット、この上ならば白いシーツの上と同じぐらいの快適さですよ」 ………… 「何を考えてるんですか……」 ………… 「やだ~!!軍曹のエッチ!!」 バッチーん!! 「きゃっ!!」 頭を張られて、草のベットに突っ伏す二等軍曹…… ブロント少尉には生半可な訓練は必要なかった