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小悪魔
朝日の光が部屋に差し込む中、ベッドからゆっくりと起き上がるエルフィン。長い金髪が乱れ、寝ぼけ眼をこすっている。 「うぅ...もう朝か。眠いなぁ」 エルフィンは欠伸をしてベッドから身体を起こす。目をこすっている間に、部屋は乱れ放題。本や衣服がベッドの上や床に転がっている。 「あれ?...部屋が乱れちゃってる。まぁいいか」 そのまま顔を洗うために部屋を出て、キッチンへ向かう。テーブルの上にはコーヒーとトーストが用意されている。 「おはよう、エルフィン」 テーブルに座っているルーシーが挨拶をする。 「おはよー。さっき部屋のドア開けたらゴミ捨て場みたいだったんだけど、片づけておいて」 「えー。自分の部屋なんだから自分で片づけなさいよ」 「お風呂入ろ!」 エルフィンはコーヒー飲み干し、トーストをひとかじりして立ち上がると、お風呂に向かって部屋を後にした。 「本当に、エルフィンは天然なんだから...」 ルーシーがため息をつく。 お風呂上がりのエルフィンは、髪を乾かしながら部屋に向かう。 「あれ? 部屋がきれいになってる?」 びっくりした表情で部屋の中を見回すエルフィン。片付いた部屋で、ベッドの上にはルーシーからの手紙が置いてあった。 エルフィンはほほ笑みを浮かべ、窓から差し込む陽光を浴びながら、明るい1日の始まりを感じ取ったのだった。 朝日の光が差し込む中、エルフィンは一人草原を歩いていた。 青く澄んだ空に目を向けると、これから始まる日々がエルフィンの瞳に映った。楽しみな朝食、ルーシーとの会話、あるいは小さなひととき。大切な日常が、青い空に浮かび上がる。 エルフィンの胸に、希望に満ちた感覚がよみがえる。そう、ルーシーと朝日を見つめながらコーヒーを飲みたいという、素直な思いだ。 草原を吹く朝風が、エルフィンの金髪をそよがせる。これから始まる日々、ルーシーとどんな時間が過ごせるのか。エルフィンにはまだ見ぬ景色が広がっているのだ。 きっと、二人で支え合いながら生きていけると信じて。エルフィンは希望に満ちた眼差しで、朝日の空の向こうを見つめた。