thumbnailthumbnail-0thumbnail-1thumbnail-2thumbnail-3thumbnail-4thumbnail-5thumbnail-6thumbnail-7thumbnail-8thumbnail-9thumbnail-10

1 / 11

角が生えるハーフエルフ

ダークエルフ、アーゼリンの短いスカートが捲れ、白い下着がのぞく。 「ヘっつ~、ダークエルフでもパンツは白なんだな!!」 「こら!!何をするのよ!!」 ソーサラーにして賢者のシルビアが怒るが。 当の下着を見られたアーゼリンはのんきなもの。 「男の子というのは元気なものだ。異性に興味がある年頃なのだろう」 「そんなこと言っている場合ですか!! 悪いことは悪いって叱らないと!!」 魔術師ギルド員で若年の弟子の育成も仕事であるシルビアは、教育に関して一家言ある。 「くぅおら~!!まちなさい!!」 「わ~!!鬼になった!!逃げろ~!!」 魔法を使えば一発で捕まえられるのだが、魔法は危険な武器そのものなので、こんなことで使うわけにはいかない。 シルビアは、律儀に鬼の形相で子供を追いかける 「まちなさい!!その生意気なお尻をひっぱたいてやるわ!!」 シルビアは刀剣、徒手での闘い方を修めていない。 すばしっこい少年をなかなか捕まえられない。 「うるせーブース!!」 少年のあおりに、怒りを募らせるシルビア。 「何ですって~!!」 気のせいか、頭から、ニョキっと、角が生えて見える と、そこで、 はやしたてながら逃げる少年の前に巨大な人影が立ちふさがった。 「ひいい!!オニ!!」 板金鎧をまとった巨大な人影、その頑丈な身体の上には、いかつい顔、そしてさらに、 2本の角が、高々と天を突くかのようにそびえている。 伝説上の鬼その物といった威容に、少年は恐怖に駆られて絶叫する。 「ごっ、ごめんなさい……」 「謝る相手が違うであろう」 「わっ、わかったよ~」 「ごめんなさい。おばさん」 エルフの少年は、オークの戦士と角をひっこめた(ように見える)ハーフエルフに伴われて、ダークエルフに詫びを入れる。 「そうだ、おばさんのスカートなどめくるものではない」 アーゼリンはやっぱりどこかずれていた。 おばさんではなく、自他ともに認める若い娘であるシルビアは、それを聞いて自分のスカートを抑えた。

さかいきしお

コメント (0)

883

フォロワー

680

投稿

おすすめ