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くま娘と風船屋さん🎈🐾
霧深い森の奥、ひっそりと佇む古びたサーカス。そこには、不気味な顔の道化師——ペニーワイズが、赤い風船をふわふわと浮かせながら、誰かが来るのを待っていました。 そこへ、ふわふわの耳を持つくま娘が現れました。 「おやおや、小さなお客様だねぇ……風船は好きかい?」 「好きくま!! ちょうだいくま!!!」 ニコニコと近づいてきたくま娘に、ペニーワイズは手に持った風船を差し出しました。 「フフフ……風船をどうぞ。」 しかし—— 「えっ、ひとつ!? そんなの足りないくま!!」 次の瞬間、くま娘はペニーワイズの後ろへぐるりと回り込み、彼の手元や周りの風船をガシッとつかみ、次々と奪い取っていきました。 「なっ!? ちょ、ちょっと待っ——」 「ぜんぶくまのものくま!!!」 くま娘は両腕いっぱいに風船を抱え、大喜び。 風船を持ちすぎたくま娘はお空へ飛んで行きました。 -おしまい-