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【サムライ】狼と七人の侍

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2025年02月28日 15時00分
使用モデル名:flux.1 schnell
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト
参加お題:

●概要 令和7年に制作された白黒映画。題名の由来は恐らく「狼と七匹の子山羊」「七人の侍」の合成。戦国時代を舞台としながらも、巨大な狼や迫力の必殺技が登場するなどファンタジー色のある作品である。 ●本編の流れ 時は戦国。小八木十兵衛(こやぎじゅうべえ)率いる『小八木隊』という七人の侍が小さな山奥の農村に流れ着くところから物語は始まる。十兵衛・寛一(かんいち)・百朗太(ももろうた)・千助(せんすけ)・万丸(ばんまる)・零頼(おちより)・半蔵(はんぞう)。この小八木隊は普段は国境の守りに就いている部隊だが、主君の本丸が奇襲を受けているとの知らせを受けて援軍に向かっているところだった。しかし小八木隊が援軍に駆け付ける前に本丸は陥落、敵方は続けて敗残兵狩りを始めてしまった。小八木隊も移動中を襲われ、追手は撒いたものの馬を失い、這う這うの体でこの農村に辿り着いたのだった。 小八木隊は敗残兵狩りのほとぼりが冷めるまでこの村に身を隠す事に決め、村人に自分たちを匿うよう頼み込む。農村の村人たちは、小八木隊よりこの地を治める大名が討たれた事を聞き不安を覚えたものの、小八木隊を匿う事に異を唱える者はいなかった。しかし百朗太が村人の顔色が優れない事に気付く。訳を聞くと、どうやら一日に一度、山から一匹の狼が村に襲撃をかけてくるそうなのだ。そして一日に一人ずつ、村人が食い殺されているという。小八木隊の面々は、一宿一飯の恩義とばかりに狼の討伐を請け負った。 そして翌日の昼頃になって、鍋底を打ち鳴らす音が響いた。狼が出た合図だ。小八木隊は刀を抜き放ち、狼を仕留めるべく打って出る。しかし彼らが目にしたのは大の男を一飲みにできそうなほどの威容を誇る、巨躯の狼であった。あまりの大きさに小八木隊は怯むが、十兵衛を筆頭に狼に切りかかっていく。だが相手はもはや怪物の類とも言える猛獣。小八木隊は一蹴され、この日は気立ての良かった村娘が噛み殺され、連れ去られてしまった。 夜になり、村人から傷の手当てを受けながら狼への対策を考える小八木隊。狼の体毛は硬く、十兵衛たちの刀では切り裂く事が出来なかった。過去に村の男衆が農具で挑んだ事もあったが、やはり同様に歯が立たなかったという。そしてあれだけの巨体ゆえ、毒も通じなかったと。村人がおのおのの家に帰った後、七人だけで話し合いを続けていた小八木隊だったが、半蔵が「なにゆえ一宿一飯の恩義程度で、かような化け物に挑まねばならぬのか。この命は主君のためのものであり、村人のためのものではない」と言い出し、一人村を去って行く。残された六人は半蔵の行動に動揺しながらも、やはり戦えぬ村人を見捨てては武士の名折れと奮い立ち、狼に立ち向かう覚悟を決めて兜の緒を締め直すのだった。 翌日、またしても昼頃に狼が現れる。小八木隊の六人は再び狼に挑むが、やはり歯が立たず蹴散らされてしまった。その日も狼は村人を一人だけ食い殺し、悠々と山へ帰って行った。この状況を見て小八木隊をなじる村人もいたが、かといって彼らが小八木隊より戦いに長けているはずもなく、結局は小八木隊に戦ってもらう他ないという結論にしかならない。それからも三日ほど、同じように小八木隊が蹴散らされては村人が一人食われるという事が続いた。 次の日、今度は小八木隊に食事を振舞ってくれていた女性が狙われる。しかし女性ににじり寄る狼の前に、一人の少年が立ちはだかった。女性の息子だ。木の枝を振り回し、べそをかきながらも狼を追い払おうとする少年。狼は少年を噛み千切ろうとしたが、寸前で少年をかばった寛一が左半身に噛みつかれてしまう。だが寛一もさるもの。自由な右腕に握った刀で、狼の左目を貫く事に成功する。激しい痛みに襲われた狼は、寛一の左半身をそのまま噛み千切り、山へ逃げ帰っていった。壮絶な最期を遂げた寛一の亡骸を丁重に弔い、十兵衛たち五人は仇を取る事を誓う。 寛一の攻撃が通用した事から、狼といえど体毛のないところには刀が通じるのではないかという光明を手にした小八木隊。何とか次の昼までに罠をこさえて、動きを止めたところでもう一つの目や口の中を攻撃すれば倒せるかもしれないと作戦を練った。村人と協力し、夜通しで縄を用いた捕縛罠を準備する小八木隊。しかし、夜が明けるとすぐに狼が姿を見せた。罠はまだ出来ておらず、奇襲を受ける格好になった小八木隊と村人たち。 狼は寛一の攻撃で手負いとなっており、怒りに燃えていた。これまでの一日一人というのはあくまで人間をいたぶって遊んでいただけなのだ。必死に立ち向かう小八木隊だったが、百朗太は爪で引き裂かれ、千助は胸から下を食われてしまう。万丸は頭を噛み砕かれ、零頼は心臓を踏みつぶされてしまった。最後に残った十兵衛だったが、「もはやこの命、主君のために散らす事叶わぬ。ならばせめて、戦えぬ村人たちのために。この命燃え尽きようとこの狼を討つ」と意を決し、奥の手を繰り出す。 十兵衛は両手に闘気を集め、「十兵衛壊滅破滅波(じゅうべえかめはめは)!」と鬼気迫る叫びと共に狼に向けて撃ち放つ。狼はこれを受けてバラバラに砕け散った。だがこれは十兵衛の命と引き換えに放つ大技。全ての気力を使い果たした十兵衛は、村人を救えた事に満足して事切れた。その時、村に半蔵が戻ってきた。背後には、小八木隊と同じく散り散りに逃げていた侍たち。半蔵は、近くの集落にはきっと小八木隊と同じ状況の侍がいるだろうと考えて、援軍として呼び集めて戻ってきたのだった。 狼と小八木隊の死体を目の当たりにした半蔵は「またしても死に場所を失った」と後悔の涙を流し、間に合わなかった己を責めた。半蔵は狼が化けて出ないよう、村人や侍と協力して狼を弔う社と小八木隊の六人の雄姿を称える慰霊碑を建立した。その後は村に定住し、この時の話を語り継ぐ語り部となったという。 ●総評 やはりというか、クライマックスの十兵衛の必殺技は物議を醸した。そのせいもあってか、この映画は一般公開されず試写会のみに留められた。だがこの七人の「命を誰のため、何のために燃やすのか」への考え方の違いや、「狼」=「権力など、受け入れがたいが逆らう事が許されない存在」というメタファー的側面を描こうとしたのではないかという見どころもあり、埋もれるには惜しい気もする。 流されて生きる事の多い現代人にこそ、この映画は見てもらいたい。そして見た後には、自分の心の中の『侍』を見つめ直して欲しい。『譲れない信念』という刀が錆び付いていないか、今一度鞘から抜いてみてくれないだろうか。 ※映画評論風に書いていますが、この映画の存在はフィクションであり実在しません。

コメント (2)

ippei

モンハンセブンサムライ

2025/02/28 17:54
みやび
2025/02/28 15:43

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っています。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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