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【ドラゴン】山で出会った竜の少女

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2025年02月27日 15時00分
使用モデル名:ChromaXL_v1b
対象年齢:軽度な性的、流血描写あり
スタイル:イラスト
参加お題:

僕は普段、コネサンス魔法学園の一生徒として勉学に励んでいる。そんな僕が出会った不思議な女の子の話をしよう。 あの日はオリゾン山麓に、魔法薬の材料になる植物を探しに行ったんだ。しかし山に不慣れな僕は、登山用品や採集のための道具でいっぱいのリュックを背負っていた事もあって山道の途中で疲れ果てて、うっかり道を踏み外して崖下に滑落しそうになった。 「危ないぞ、そなたよ」 思わず伸ばした手を、いつの間にか一人の女の子が掴んでいた。見かけによらず力があり、重いリュックと僕の体重を片腕で引き上げ、山道に戻してくれた。 「このようなところでふらふらしては駄目だぞ。私がいなければ大怪我ではすまなかったかもしれない」 僕は彼女にお礼を言うと、その姿をじっと見る。エルフのようにとがった耳、黒く鋭い角、緑色の大きな翼と尾。獣人族だろうけど、その特徴は竜にしか見えない。竜の獣人なんて聞いた事がない。僕は彼女が何者か分からず訝しんだが、彼女はそんな僕の顔を覗き込み、にこりと笑った。 「たいそう疲れているな。よし、私の家で休ませてあげよう♪」 彼女は僕の前を歩き出す。山道を歩くさなか、時折振り返っては 「ここは段差があるから手をつなごう」 などと気にかけてくれた。そうして歩く内、小さな山小屋が見えてくる。 「ここが私の家だ。自分で作ったのだぞ?なかなかのものだろう♪」 彼女の言う通り、もしこれが彼女自身で作り上げた山小屋なのだとしたら立派なものだ。やはり相当の力の持ち主なのは疑いようがない。 「今日はもうすぐ夕方になる。一晩泊まっていくといい。明日になったら麓まで送ってあげよう♪」 実際のところ疲れ果てていた僕は、そうさせてもらう事にした。山小屋に入って椅子に座り人心地ついていると、奥に消えた彼女がバスタオル一枚の姿で戻ってきた。タオルを巻くのに邪魔だったのか、翼は消えている。僕は驚きのあまり椅子から転げ落ちてしまった。 「んふ~、まずは私と一緒に気持ち良くなろう♡」 僕は情けないくらいに動揺してしまって、そんなエッチな事は心の準備ができてないと答えた。すると彼女は首を傾げて苦笑していた。 「んぁ~、違う違う。エッチな事じゃないよ。源泉が湧いているところがあるんだ。そこで汗を流してさっぱりしようというお誘いだ」 僕は自分の勘違いに赤面し、彼女に詫びた。しかし話を聞いてみると、その源泉の温度は82度もあるそうで、それでは僕は入れないとお断りした。そうしたら彼女は一人でお湯を浴びに出かけてしまったが、そんなお湯に入れるとなるとやはり竜なのかもしれない。その後、一時間くらいすると彼女は戻って来て、僕に夕食を振舞ってくれた。 「男の子だからな、たくさん食べるんだぞ。お金は取らないから心配しなくていい♪」 星空の下、まるでキャンプのような気分だ。彼女は熱いスープをふーふーしてくれたり、あーんをしようとしてくれたりする。普段こんな所で一人過ごしているのなら寂しかったのかもしれない。僕は自分よりずっと小さな彼女に甘える事にして、夕食を食べさせてもらった。その後は彼女の膝枕で歯磨きをしてもらったり、耳かきをしてもらったりしてまったりと時間を過ごし、夜も更けてくると彼女と一緒にベッドに向かった。 「ベッドが一つしかないから一緒に寝よう。翼や尻尾が邪魔なようなら引っ込めるから言って欲しい」 とりあえずは大丈夫だと返事をして、二人で一つの毛布にくるまる。ぴったり密着した彼女がそっと呟いた。 「んふ~、そなたお湯を浴びなかったから臭うなぁ。汗の臭いとオス特有の体臭がするぞ。何だかどきどきしてしまうな・・・私が我慢できなくなったら責任取ってもらうぞ♡」 心臓が跳ねたが、結局なにごともなく朝を迎える事が出来た。彼女は約束通り僕を麓までエスコートしてくれた。 「それではさらばだ、そなたよ。もう山でふらふらしては駄目だぞ。次は助からないかもしれないからな」 僕は彼女に頭を下げ、山を下りて学園に戻る事ができた。その後、ミリシラ先生にこの出来事を報告すると彼女の正体がなんとなく分かった。 「恐らく特徴から言ってティアマトの分身体じゃろう。ティアマトはいにしえの竜なんじゃが、その本体は封印されておってな。封印から漏れ出した魔力に自身の魂を分けて分身体として自我を持たせ、オリゾン山麓で過ごしておるらしい。ワシも一度会いたいんじゃが、残念な事に『ティアマトに会いたい』と思って山に登った者には決して姿を見せんそうじゃ。一度ティアマトに助けられた冒険者がもう一度会おうとしても会えんという。お礼を言うためでも駄目、もう一度甘えたいなんて下心でも無論駄目。どうやら山に踏み入った者の心を読んでおるらしいのぅ」 そうか、やはり彼女は竜だったのか。そして、もう二度と会う事は出来ないというのだろうか。彼女の優しい笑顔が脳裏から離れなかった。 そんな訳で、僕は今またオリゾン山麓に訪れている。あの日滑落した道を通り過ぎ、あの山小屋を探し回ったがまるで見つからない。疲れた足でも辿り着けるような場所にあったはずなのに。山小屋どころか、そこに続く道さえもどうしても見つける事は出来なかった。 だから最後の手段を取ろうと思う。彼女の方から来てもらうのだ。僕は山道を少し戻り、あの日滑落しかけた場所に立つ。崖下の地面は優に100mは下だろう。落ちれば助かる見込みは無い。しかし僕は、一歩を踏み出して空に身を任せた。足が道を離れ、体は風に包まれる。 あの日のように伸ばした手は、今度はただ空を切るばかりだった。 ※あの夜、もしもティアマトちゃんが我慢できなかったら・・・というIFストーリーも作りました。R-18注意です。 【R-18】我慢できなかったティアマトちゃん(2/28 00:01公開予定) https://www.aipictors.com/r/posts/558982

コメント (2)

キョー(2代目)
2025/02/27 17:42
みやび
2025/02/27 16:21

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っています。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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