風来坊
西部方面領域 西部区域 アルデンヌ地方 西部防衛線上の都市での激しい戦闘 ルゥデル(VK) 「…もう無理だ。ここは諦めて放棄した方がいい。司令部には後退を進言する。これ以上の戦闘は我軍の損害が大きくなるだけで無意味だ」 シュトゥーカ(BW) 「この地区はカラミティ13のフォルネウス軍集団とティアマト軍集団の進撃に挟まれた場所。とてもじゃないが貧弱な我軍が防衛できるような場所ではない。遅かれ早かれ撤退するしかなかったのだ」 ルゥデル(VK) 「残念だがそうだな… それより、この周辺の人間達の避難状況はどうなってる?」 シュトゥーカ(BW) 「大半は避難出来たようだが、まぁ…この有様だ、被害は少なくはないだろう… すでに世界の総人口は開戦前の5%にまで減少している。もはや風前の灯と言ったところだ」 ルゥデル(VK) 「我々にもう少し戦力があればな… ところで、起死回生の新型ヴァルキリーとやらは未だ完成しないのか?」 シュトゥーカ(BW) 「開発難航中だ。我々より開発の進む東軍でさえ進捗状況は三割程度、我軍はそれ以下だ。どうしてもリリスの動力エネルギーをターンオーバーさせるリアクターが完成しないらしい」 ルゥデル(VK) 「リリスのエネルギーを利用… あまり良い気味はしないな。唯でさえ一部のヴァルキリーがリリス化して問題を起こしているというのに」 シュトゥーカ(BW) 「他に良い手が見つからないのだ。それに今は、悠長な事を言っていられる状況ではない。毒をもって毒を制す…だ。あと、中央軍が『九龍』の主導のもと、製造時からすでにリリス化した新型ヴァルキリーを開発中らしい。桁外れの戦闘力を持っているようだが、リリス化したヴァルキリーの製造とは単なるリリスの製造ではないかと問題になっている」 ルゥデル(VK) 「相変わらずの中央軍だな。同じ人類側であっても油断は出来ない連中だ」 シュトゥーカ(BW) 「まあな。しかも、『九龍』は『リザレクション』とも接触していると聞く」 ルゥデル(VK) 「ほぅ… そういえば『リザレクション』は『チューナー』とか呼ばれる者を探しているとか… まぁ精々、暗躍するがいいさ、最後に笑うのは我々西軍だ。さて… ここは放棄するが少しでも敵戦力を削いでおきたい。シュトゥーカ、最後にあの技を使う」 シュトゥーカ(BW) 「いいだろう…ルゥ」 ルゥデル(VK) 「…いくぞ」 ルゥデル(VK) シュトゥーカ(BW) 「冥府の業火!!フェーレンフォイヤー!!!」 ルゥデル(VK)能力 近距離攻撃 A 中距離攻撃 S 遠距離攻撃 C 守備力 B 速度 A 西部方面領域軍の中でも最強の一角との呼び声高いハイティアヴァルキリー。固定した部隊には属さず、最前線を累々と転戦する孤高の戦士。何処より現れ、何処に消える風来坊。ルゥデルの両手の手の平には荷電粒子(プラズマ弾)を射出する電極が備えられており、両手から次々と荷電粒子を発射して中距離からの強力な砲撃で敵を攻撃する。もはや、自走式荷電粒子砲と言っても過言ではない。 シュトゥーカ(BW)能力 近距離攻撃 B 中距離攻撃 S 遠距離攻撃 B 守備力 A 速度 B 空中浮遊型のビハインドウェポン。悪鬼の様な機体をしており、『空を舞う漆黒の幽鬼』としてリリス達から恐れられている。シュトゥーカはルゥデルよりも大型の荷電粒子砲を両腕に備えており、空中から敵に凄まじい爆撃を加える事が出来る。シュトゥーカが荷電粒子砲を発射する時、独特の大きなエネルギーチャージ音が響くため、頭上から響くその音を聞いたリリス達は恐怖に慄くと言う。 『フェーレンフォイヤー』 ・・・ ルゥデルの両手の荷電粒子砲と、シュトゥーカの両腕の荷電粒子砲のプラズマエネルギーを一点に収束させ、中距離の離れた目標地点に広範囲の大爆発を起こさせるヴァルキリーとビハインドウェポンの合体攻撃。多大な電力消費をするため撃てるのは1日に1回程度。『フェーレンフォイヤー』を放つ時に両者が掛け声として『冥府の業火!!フェーレンフォイヤー!!!』と叫ぶのだが、なぜかと言うとそのほうが中二感がありカッコいいから。無言だと何となく華がなくて演出が地味になってしまうから。 『九龍』 ・・・ (クーロン) 中央軍を裏から操る9体の『オフィサー』 中央軍の実質的な最高指導組織。中央軍の統制AIは『九龍』に従う傀儡でしかない。