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霧深き森の茶摘み譚 ~新茶と戦士の交響曲~

30

2024年06月28日 16時01分
参加お題:

エルフの村、フィレンディア。そこでは毎年、盛大な茶摘み大会が開かれる。この村には一人のエルフの戦士が住んでいた。名前はチャエル。お茶が好きすぎて、戦士としての鍛錬の合間にも茶葉を愛でるほどだ。 「チャエル、今日は茶摘み大会だぞ。準備はできてるか?」村長のローレンが呼びかける。 「もちろん!恋と一緒だな、お茶摘みも情熱が必要よ!」チャエルは興奮気味に答える。 大会の開始直後、チャエルは村の中で最も古い茶樹の下に陣取った。周りのエルフたちは、彼女の熱意と意気込みに圧倒されていた。 「チャエル、その木は特別な木だぞ。茶葉は慎重に摘むんだ。」友人のリナが心配そうに言った。 「冗談、顔だけにしろよ。私はプロよ。」チャエルは自信満々に答えた。 茶摘みが進む中、チャエルはふと、隣の木の下で静かに茶葉を摘むドワーフのガーレックに気づいた。二人は目を合わせ、一瞬の沈黙が流れる。 「お前がここにいるとは思わなかったな、ガーレック。」チャエルが皮肉っぽく言った。 「俺もお前と同じく、新茶が好きなんだ。文句あるか?」ガーレックが冷静に返す。 午後の陽が傾く頃、チャエルは手に持つ茶葉をじっくりと見つめ、ふと微笑んだ。その時、新茶の中から一本の茶柱が立っているのを発見した。 「見て!茶柱が立ってる!」チャエルは歓喜の声を上げた。 「茶柱が立つと幸運が訪れるって言うけど、これは何の兆しだろうな?」リナが微笑みながら言った。 「恋と一緒だな、何が起こるか分からないから面白いんだ。」チャエルは得意げに答えた。 ラストシーン 夜の帳が降り始め、星々が天空に輝きを放つ頃、フィレンディアの森は静寂に包まれていた。風は優しく木々を揺らし、月光が銀のヴェールをかけたように地面を照らしている。茶摘み大会での賑わいが徐々に静まり、村全体が穏やかな夢の中へと引き込まれていく。チャエルの心には、今日の喜びと新茶の香りが深く刻まれていた。その光景はまるで、一冊の美しい絵本の最後のページのように、柔らかな静けさで包まれていたのでした。

コメント (2)

ガボドゲ
2024/06/29 03:23

Epimētheus

2024/07/29 07:42

もやもや
2024/06/28 21:33

Epimētheus

2024/07/29 07:42

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いいねコメントありがとうございます。忙しくなって活動を縮小しています。返せなかったらすみません。

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