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ウンダバー_の へんないきものずかん!
「ヤットコホイホイ」 体長40mm~80mm(生息地により異なる) 透き通った鉱物質の殻を背負い、自身の重量を支える 強靭な四つ足でフラフラと歩き回る。 殻の中には体液が満ちており、自身が殻の重量で 左右に揺さぶられる事で効率的な体液循環を行う。 四つ足でふらふらと懸命にあるきまわる その愛らしい様子を子供達から 「ヤットコホイホイ」と揶揄されたものが 普通名称化し現在に至る。 現代では該当種が生存可能な繁殖地が限られており 超一級管理限定保護種と認定され 厳密に管理された人工繁殖地でのみその姿をおがむことができる。 また、とある地方では、この虫が 背に宝を背負いあてもなくさまよう姿から まるで従うべき主人を見失った荷役夫のさまを想起し 「やっこさんどこさやっこさんどこさ」と ほうほうのていで探しあるきまわる様子にたとえ 「ヤットコドッコイ」と呼ぶ地方も存在する。 生涯に14度の脱皮を行い成長する。 脱皮前は白く透明だった殻は、脱皮後に内面に付着した 濃縮された体液と空気中の酸素によるヘンノール反応によって 深く濃い青となり、その美しさと体液循環の役割を持つ 送液管の痕跡による唯一無二の複雑な紋様は 芸術性に富みコレクターの間では非常に人気がたかい。 大きな四つ足は非常に筋力が強く、重たい殻をぶらさげ 壁や天井さえも歩き回ることができる。 通常人に危害を加えることは無いが、無理やり捕縛される等 危険を感じた場合はこの強靭なツメで容赦なく襲いかかる。 終齢に満たない成虫は可食に適し(現代では違法) 味はカニに似て美味だという。