ウンダバー_の へんないきものずかん!
「ナメトリシャクトリ」 体長10mm~30mm 干潟や海沿いの岩場に多く生息する。 岩面に滞積する藻やしみ出してきた栄養分を舐める。 見た目をさそう色鮮やかな殻は内殻部に食性による 濾過堆積物である炭酸カルシウムとコンキオリン色素を含み 日光を受けると外殻と内殻での異なる光の波長を互いに反射し 鮮やかな虹色に輝く。 殻被は自身が分泌するたんぱく性のキチン質で覆われており 虹色の反射を更に強く際立させる他、自身の殻の保護や修復にも 役立てている。 1782年、江戸時代。 上位官吏であった武士達によって宝貝として 取引や宝飾に利用するため乱獲がおこり その数を大きく減らす事となった。 身分の一層劣る武士たちが、苦心に獲得した ナメトリシャクトリの殻を数珠状に束ね 襟を上前に大きくはだけるように開き 襟の前にくくり下げ、見せびらかし、自身の威容を誇示し 気取って歩くさまをみた下分の役職の者から 「やや、あのお方は御襟を上わ前にかまえてらっしゃる」 などとはやし立てられ、その武士は赤恥をかき 慌てて自分の上前を手ではねそれを隠した事から 他者の威厳を囃しその威容をはねる、という意味での 「上前をはねる」の語源となった。 殻を剥いた成虫は可食に適し、、味はカニににて美味だという