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三つ編み美人体術教官
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「ほらほら、あきらめて髪降ろしなさい!」 シルビアとブロント、別に連れだってデートに来ていたのではない。 女学院に潜入するブロントの準備のためだ。 確かに、本職の盗賊であり新部記者であるダキニラと、盗賊の心得のあるブロントの変装は見事だったのだが……。 いかんせん、ファッションセンスがいまいちだったのだ。 この辺は、生粋のお嬢様育ちで洗練されたファッションセンスを持つシルビアと、根っからの盗賊であるダキニラの違いと言えば仕方がない。 ブロントは、体術教官役の女性剣士との触れ込みでお嬢様学校に潜入するのだが、これではいけない。 「よせ~!!この髪型は俺の部族の御宗旨なんだよ!!」 「あんたの部族、モホーク族じゃないでしょ」 ブロントの抵抗を、なぜだか知っているブロントの髪型の大元の由来で、封じ込めるシルビア。 数分後……。 「あら素敵。お嬢様学校の美人体術教官って、女の子達にモテモテね。」 ブロントの抵抗はむなしかった。