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可愛いあの子はパイロット?
「へー、アンジェちゃん、ゲームうまいんだね」 コックピット状のゲームマシンから出てくるブロント少尉を、お友達の葉月さんが出迎える。 「うん、シューティングは好きかな。 それにしても、このロボットゲームのシミュレーター、よくできているわね。 本物のヘリのシミュレーター並みかしら……」 「えっ、本物触ったことあるの?」 ぼそっと呟いたブロント少尉に、葉月さんが驚く。 「私はパイロットじゃないから、ちょっとだけ。緊急時にどうするかとかの訓練でね」 (アンジェちゃんて、本当に兵隊さんなんだ???) 葉月さんは心の中でつぶやく。 ブロント少尉は、頭の上に疑問符を浮かべている友人をよそに、 ゲーム機の傍に置いてあった等身大のロボットフィギュアとハイタッチしている。 「楽しかったわ。またやりたいわ」