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闇の三善人@先輩・理沙・美波
西新宿の内国安全保障局 本局および新宿小隊のオフィス。 その長である先輩の部屋に密談が行われていた。 1〜3枚目: 美波「S区Kの幼稚園が、反社会組織の地上げになっています。隣接するお寺が運営しているのですが、墓地ミジネスに目をつけたS会系二次組織のフロント企業が、住職の代替わりに乗じて介入し、幼稚園を廃園し、墓地を拡張させる予定のようです」 先輩「まー、私立だしなぁ。買収されちまえば、しょうがない。手段や買い手はともかく」 理沙「運営が困難で廃園となるのは仕方ありません。ですが、今回は買収です。特に、その買い手が問題です。そして、こういった前例を作るべきではありません」 4〜6枚目: 先輩「やるか?」 理沙・美波『ご命令を!』 先輩「理沙、治安介入部隊を編成して、S会系の二次組織、フロント企業すべてを摘発しろ」 理沙「ついでに財産を没収し、経営・運営に苦しむ保育園・保育所に配布するのはいかがですか?」 先輩「いいな! クソみたいなカネを有意義に使え」 美波「本件に関する権利関係の書類を破棄します。もし公正証書があった場合、公証役場に侵入し、原本も奪い焼却します。その上で、こちらの法律顧問に相談し、ご遺族へ正式・正当な相続をさせます」 先輩「お、そうだな……」 7・8枚目: 理沙「先輩、じつはこんなネタが…」 先輩「おい、ここでそのハナシはするな。 理沙「すいません…」 先輩「これを他に知られたら、俺たちは『ただの善い人』になっちまう」 理沙「そうでした」 そう、つまり局長先輩ら3人は、人知れず、内国安全保障局の権能(パワー)を使い『善いコト』を行う、闇の三善人なのだ。 正体を明かさず、その善行は決して仕損じない。 9〜枚目:彼らの善は続く…… 理沙「ご覧ください、このレポートを」 先輩「ゾクゾクするような不遇ぶりだ」 美波「彼らの住むN区の社会福祉部門に、生活保護を受け入れるよう交渉します。その前に、負債のあるクレジット会社に、債権を放棄させます。適当なネタを作って特捜部や国税と強制調査すると脅し、同じような境遇の人々の債権放棄をさせれば、特定はされません。滞納しているインフラ費用、公営住宅に関しても、同じように処置します」 先輩「お、おう……」 理沙「そうね。適切な対応だと思うわ」 美波「彼らを幸運のどん底に叩き込みましょう😀」 淡々と過激というか無茶苦茶なことを言う美波に、先輩と理沙はちょっとヒクのだ w そうだよ、「ほりのぶゆき」が好きなんだよ。