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敗北(元)魔法少女、女の子に戻って最初の誕生日
かつて2枚目画像の魔法少女をやっていた優菜(ゆな)が『最終決戦』にて完全敗北し囚われてから7年後…… 事実上無制約で『社会復帰』し人間……そして女の子に戻ってから数日後、優菜の23歳の誕生日 最強怪人に連れられたのは彼と……彼の実妹で優菜の親友の有紀美(ゆきみ)の2人の実家 敵として最強怪人と出会う前から、囚われる前までは何度も訪れた場所 その夜は『出所』祝いを兼ねたささやかな優菜の誕生パーティー 自身の母親をキッチンから追い出して有紀美が作った料理は…… カレーにオムライスにスパゲッティ・ミートソース&ナポリタン……クリームコロッケにチューリップと呼ばれるスタイルの唐揚げ……クリームシチューやフルーツサラダやちらし寿司……デミグラスソースのハンバーグets…… 皆、子供向けのごちそう 優菜が着せられたのはひらひらでフリフリなドレス…… 席についた優菜の目の前には大きなデコレーションバースデーケーキと多数の色鮮やかなケーキ…… 有紀美の母親は「小学生の誕生会?」と笑ったが…… 優菜「ずっと……ずっとこんな誕生会を親にして貰いたかった……今だから言える……有紀美が………………うらやましかった」 料理の殆どは見た目と違い大人の舌に合わせた味付けだったが…… ハンバーグ・デミグラスソースは……一度だけ参加した有紀美の誕生会や、『お泊り会』で度々訪れた時に有紀美&最強怪人の母親が作ってくれたハンバーグと同じ味がした それは優菜の記憶の中の……優菜にとっての本当の『家庭の味』だった 優菜「わたし、本当に人間に戻ったんだ……やっと……やっと人間に戻ったんだ(号泣)」 有紀美&最強怪人の母親「優菜ちゃん本当によく泣く子になったねぇ」 最強怪人「優菜は元k……やめた、不粋だ」 有紀美「優菜……今日からここが優菜の実家、わたしの母さんが優菜のお母さん……あ、わたしが優菜の『お母さん』でもいいわ」 有紀美「いつでもここに帰って来ていいよ……好きな時に帰って来て母さんやわたしに甘えていいよ」 この夜の誕生会が……優菜にやっと訪れた幸せを象徴する出来事の最初のひとつとなった……