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落ちるのは
「美味しい~。ほっぺた落ちそう・・・・・・。 お兄様のケーキにも負けないかも。」 (ほかにもいろいろ落ちているぞ・・・・・・) 「あの娘、料理うまかったのね。」 ・・・・・・ (妹たちの一角を落としたか。やるな、メイドちゃんよ) くるくる動き回ってケーキを勧めるメイドと、目じりとほっぺたを落としながらケーキを食べるシルビアを見比べて、ブロントはひそかに感心した。 (フン、ケーキね。) パク・・・・・・。 (俺の趣味じゃねーな) そう言いつつ、ブロントの鋭い目つきも、少し垂れ下がった。