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サイボーグ戦闘員たちは励まし合う
『どうしたの、63号? こんなところに呼び出して』 『うん……私、このままで大丈夫かなって、すごく不安で』 『えっ? 何かあったの?』 『59号も知っているでしょう? 私が、サイボーグ戦闘員として、組織に十分貢献出来てないって』 『そんなことは……』 『自分でも分かってるんだ。他の戦闘員の足を引っ張ってるって。だから私、もしかしたら廃棄されるんじゃ……』 『そんなことないよ! 63号が頑張ってるのは、私……ううん、他の戦闘員たちも知ってる。だから、そんなこと言わないで!』 『ありがとう。でも……えっ? ご、59号!?』 『……驚かせてゴメン。でも、63号に伝えたかったんだ。あなたは、私たちの大切な仲間だって』 『59号……』 『ねえ、感じない? 人間だった頃の温もりを。私たちの体はもう、冷たく硬い機械なのに、こうやってると、不思議と温かい気がするんだ』 『……そうだね。私も感じるよ。63号の温もりを』 『辛くなった時は、遠慮なく言って。いつでも、こうやってあげるから』 『ありがとう……59号』