感謝と祈願 2
小さい頃から一緒で、最近付き合い始めた彼女。 儀式のことは知ってたけど、まさか付き合ってすぐに彼女の家が選ばれるなんて思ってもなかった。 クラスメイトや村の大人たちがニヤニヤしながら彼女の裸に筆を走らせていく。 彼女は必死でこらえているようだったけど、時々ちいさく声が漏れるのが聞こえる。 そして、僕の番がやってきた。 「大丈夫……大丈夫だから」 彼女の息は荒く、顔は紅潮し、肌には汗が浮かんでいる。僕は彼女のお腹に文字をひとつ記す。彼女は今までより大きな声で喘ぎ、僕はそれ以上何もしなかった。 「ごめん……」 「いいの……ありがとう……」 僕は席に戻った。 次の人が彼女の身体に容赦なく筆を滑らせていく様を見て、複雑な気分になった。しばらくして、彼女が大きな声を上げた。そして男たちの歓声が巻き起こった。 正直、少し興奮している自分がいて、情けなくなった。