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星の狩人たちと永遠の虚空(コスモス)

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2024年12月25日 16時06分
参加お題:

「宇宙はね、恋みたいなものだよ。追いかけても追いかけても、ふわっと逃げちゃうの」 エルフの戦士、ステラ・シルヴァーナは、頬杖をつきながら宇宙船のコントロールパネルを適当にいじりつつ、優雅にそう呟いた。 「なぁ、そのロマンチックな例えはいいんだけど、適当にボタン押すのやめようか。宇宙船爆発したらどうする気?」 人間の女性パイロット、リーナ・クロフォードがキレ気味にツッコむ。彼女は機体の安定を保つために必死で操縦桿を握っているが、ステラの無茶ぶりに悩まされるのは日常茶飯事だった。 「平気平気~。だって、私たち‘宇宙の始末屋OOXX’だよ?どんなトラブルも片付けちゃうんだから!」 ステラは無邪気に笑う。その背後では、アンドロイドの**C0D3(コード)**が無言で作業を続けている。 「平気じゃないわよ!C0D3、何か言ってやって!」 リーナが助けを求めると、C0D3は冷静な電子音声で応える。 「現状、この船の操縦システムの98.7%は私が制御しています。したがって、ステラの行動が機体に致命的な影響を与える可能性は低いですが……」 「ほらね、私、優秀でしょ?」 ステラが胸を張る。 「……それでも、適当な操作は推奨されません」 C0D3が淡々と付け加えると、リーナは力なくため息をついた。 「冗談、顔だけにしろよ……」 アステロイド街へと向かうOOXX 宇宙船はアステロイドベルトの一角、歓楽街へと向かって進んでいた。このエリアは無法地帯として知られ、特に巨大犯罪組織「ウルフ・シンジケート」が支配する危険な場所だった。しかし、OOXXのメンバーに恐れはない。彼女たちにかかれば、どんなアウトローも震え上がるのだ。 「ねぇ、リーナ。この辺りって、星がいっぱい見えるよね~。なんかこう……恋人とデートするのにピッタリな場所じゃない?」 ステラが窓越しに星空を眺めながら言う。 「だから、なんで恋愛の話になるのよ!集中して!」 リーナが叫ぶが、ステラの頭の中はすでに別の話題でいっぱいだった。 「まぁまぁ、恋は宇宙みたいなもんだよ。ほら、プラズマみたいに燃え上がるけど、すぐ冷めるしね~」 「……その例え、間違ってるしなんかムカつくわね」 リーナが呆れ顔でハンドルを握り直す。 C0D3はそんな彼女たちのやり取りを聞きながら、淡々と新しい情報を解析していた。 「警告。この先に複数の武装艦が待ち構えています。彼らの所属は‘ウルフ・シンジケート’。迎撃態勢を取りますか?」 「おぉ~、やる気満々じゃん!」 ステラが剣を構え、キラリと笑う。 「ちょっと待って!まだ話し合いの余地があるかもしれないでしょ!」 リーナが慌てるが、ステラは聞く耳を持たない。 「話し合い?そんなの必要ないよ。だって、私たちの剣と砲撃が一番説得力あるでしょ?」 「……お前、本当に天然なのか、それともただのバカなのかどっち?」 アステロイド街に降り立ったOOXXを迎えたのは、重厚な武装と派手なネオンに彩られたアウトローたちの集団だった。 「よう、女どもが何の用だ?ここは俺たち‘ウルフ・シンジケート’の縄張りだぜ?」 リーダー格の女性がニヤつきながら声をかけてくる。 「お掃除しに来ただけだよ~。だってね、星空はキラキラしてる方が素敵でしょ?」 ステラは屈託のない笑顔で剣を抜く。その剣からはエルフ族特有の魔力がほとばしり、眩い光を放っていた。 「ふざけやがって!」 ウルフ・シンジケートのメンバーたちは一斉に銃を構えたが、その直後、C0D3が冷静に動き出す。 「目標をロックオン。排除します」 C0D3の腕が変形し、高精度のレーザー砲が放たれる。幹部たちの武器は次々と破壊され、混乱が広がる。 「リーナ!こっちは任せたよ!」 ステラが叫ぶと、リーナは銃を片手に応戦を開始する。 「ったく、こっちは掃除ってレベルじゃないわね!」 ステラの剣が空を舞い、敵の隊列を次々と切り裂いていく。その動きは星空を駆ける流星のように美しく、そして鋭かった。 戦いの終わりと新たな航路へ 戦闘が終わり、ウルフ・シンジケートの幹部たちは宇宙警察に引き渡された。歓楽街の住人たちが歓声を上げる中、OOXXの3人は再び宇宙船に乗り込む。 「ふぅ~、やっぱり私たち最強だね!」 ステラがニコニコと笑いながら椅子に座る。 「最強なのはいいけど、修理費がまたかさむのよ!あんた、剣振り回しすぎ!」 リーナが怒るが、ステラは肩をすくめて受け流す。 「修理費なんて大丈夫だよ~。ほら、恋と一緒で、なんとかなるって!」 「……いや、お前の恋愛観、本当にどうなってんの?」 C0D3は2人のやり取りを聞きながら、無言で次の目的地のデータを入力する。そして宇宙船は新たな航路を目指して進み始めた。 エンディング:虚空(コスモス)の果てに 無限の宇宙に広がる星々は、まるで永遠の夢のように輝いている。OOXXの宇宙船は、その虚空を切り裂きながら進む一筋の光跡。彼女たちの軌跡は、星々の狩人として、宇宙に新たな伝説を刻み込む流星そのものだった。 宇宙の静寂は、彼女たちを包み込みながら囁く。次なる冒険は、どこに待ち受けるのか。 虚空の彼方、船は光の粒となり、星の海に溶けていった。 次回、「最強の敵はステラの恋愛観!?」お楽しみに!

コメント (1)

ガボドゲ
2024年12月25日 23時57分

Epimētheus

2024年12月26日 06時49分

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いいねコメントありがとうございます。忙しくなって活動を縮小しています。返せなかったらすみません。

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