【腐】LAST・NIGHT
主従別れの場面があれだけで終わって良い筈がない。これは宴会を抜け出し二人だけで濃密な刻を過ごされたに違いない、と考えていた時期が儂にはありました、というイラスト。今では「この主従に今さらそのような特別感は要らぬのだ」と思ったり(思わなかったり)。 しかしあの宴会で絹の話をするダリューン卿には「そうじゃない、そこはナルサス卿の話題【のみ】でゆくべきだ。おぬしならばエラムくんも知らぬナルサス卿のエピソードの十や百は持っているはずだ」と未だにダメ出しをせずにはおられない。 だが321年6月に牡丹の苑に思いを馳せ、「忘却という神の慈悲にはうんぬん」と一人語りを始め、儂に「ペッ( -д-)」と悪態をつかせたセンチメンタルダリューン卿が、約五年後には絹話を酒のツマミて披露できるようになったのだ。 321年暮れか翌新年には陛下に【彼女】との出会いを語り、さらにはいずれの時点かはわからぬがアルフリードに娘子軍という、確実に【彼女】の記憶と直結している話を聞かせてやっている形跡が有るところをみると、思い出す事に痛みは失くなっているのかと考察する。多分に儂の願望が含まれる。