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アヴェリン、自らの指揮で大勝する
https://www.aipictors.com/works/303373/ の続き。 ロブリシュは奪われた国境の4都市を奪回するため、勇猛で知られる王弟レイ・ブルックが3万万近い軍勢で迫った。 対するヴィルア王国は、いつもなら王か王子が統帥して諸軍を率いるのだが、今回は「エレミール伯爵」の叙されたとはいえ傭兵隊長であであるアヴェリンに総指揮を委ねた。 アヴェリン傭兵団と諸侯の軍勢で3万以上であるから、数的には優勢であった。また、ほぼ常備体制であるアヴェリンの隊は、半数近くを先行させてロブリシュの行動を掣肘させていた。 そして、国境に諸侯軍とアヴェリンの隊が合流し、本格的な迎撃を開始する…… 1・2枚目:レストル「将軍が行かれたぞ! 者共、つづけぇぃ!!」 この頃、アヴェリンを「将軍」と呼ぶのはポピュラーなことだった。 臣下・傭兵隊長らより、ヴィルア諸侯・諸将の方が使いはじめた呼称。 4枚目:側近、諸将に陣形を指示する。 ※開戦直前の突撃(1〜3)は味方を鼓舞するためと、相手の意表をつくためで、すぐに馬首を返していた。 5枚目:アヴェリン「姫、左翼がやばい。相手の右翼にレイ・ブルック王子とリューファンがいるようだ」 フロリアン「従兄上、おまかせください。私の手兵のみで退けてみせます」 彼女は200ばかりの女子修道兵を率い前線に乗り込み、ロブリシュ王弟レイ・ブルックの槍を弾き飛ばして乗馬の首をを突くと、それを守ろうとするリューファンと一騎打ちをした。 (フロリアンはリューファンが長剣であったから、槍を放って腰の剣を抜いて対等の立場で戦った)。 両軍の将兵が見守る激しい一騎打ちだったが、当事者のリューファンには勝てる希望もない戦いだった。 両手で打ちおろす必殺の一撃を片手で持つ細身の剣で受けられ、突きは切っ先を合わせるだけでそらされる。 フロリアンとしては、このまま討ち果たすのも簡単だった。 だが、周囲を見るとアヴェリンの軍が勝利して、追撃する形勢になっていた。 ※6以降。 フロリアン「残兵をまとめて逃げられよ」 リューファン「恩とは思わない……」