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静寂に満ちた狂気

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2023年08月18日 01時20分
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト

「その子をどうするつもり?」 暗闇から女の声がした。 盗賊たちは身構えながら、攫ってきたばかりの少年を見る。 薄汚いベッドの上で、穏やかな寝息をたてて眠っている。 「なんだテメエ、どっから入ってきやがった」 「いいから答えて」 暗い廊下にたたずむ女の声には怒気が含まれている。 まだ若い女の声だ。 盗賊たちは安堵した様子だった。 「どうって、俺たちは何もしねえよ。なあ?」 くたびれた長椅子に座っていたガラの悪い男が、短剣を手にして立ち上がる。 「子ども好きの金持ちに買い取って貰うのさ。悪い話じゃねえだろ?」 下卑た笑い声が埃っぽい部屋にこだました。 「そう」 女は足音をたてずに部屋に入る。 灯に照らされたその目元は、黒いバイザーで覆われていた。 「なんだぁ!? お前、もしかして聖女か?」 女は答えない。 代わりに腰に差した黒い剣がひとりでに鞘から抜き放たれ、宙空に浮かぶ。 「お、おい待て! 尊い聖女サマがよ、俺たち一般人に刃を向けるってのか?」 「わかったから、剣をしまってくれ。俺たちの話を聞けって!」 ―――――――――――――――――――― 「それで、おじちゃんたちどうなったの?」 「ウエーンって泣いてたよ。もうしませ~ん、ゴメンなさ~いって」 少年を抱いたまま、ルジエリは大げさに泣く真似をしてみせた。 石畳が敷き詰められた街道の先に、孤児院の灯がうっすらと見えている。 「でも本当に危なかったんだよ。どうして知らない人についていったの?」 「おじちゃんたちが『ママに会わせてくれる』って言うから…」 少年は寂しげに目を伏せた。 「そっか。でも、これからは勝手について行かないで。約束だよ」 「うん! ゴメンね、おねえちゃん」 ルジエリは愛おしげに少年を抱きしめる。 「いいんだよ。いつだって、どこにいたって……貴方たちはおねえちゃんが絶対に守ってあげる」 ―――――――――――――――――――― 翌朝。 通報を受けた警備隊は盗賊のアジトに踏み込む。 彼らを迎えたのは、苦悶の表情を浮かべたまま血溜まりの中に転がる3つの生首だった。 聖女BLITZ WEBサイト https://seijyoblitz.com

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授かったのは獣魔を滅ぼす力。 突如深海から現れた異形の怪物「獣魔」 天啓により法力を得た聖女は 思念制御兵器「BLITZ」を駆使して 獣魔を迎え撃つ。

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