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世界竜
「知ってるかい? この世界は,実はとても巨大なドラゴンに乗ってて宇宙を飛んでるんだとさ」 「ははは,ナイスジョークだな」 「昼と夜があるのは,俺たちを乗せたドラゴンが太陽の周りを回ってて影に入ったりするかららしいぜ」 「おー,なんかもっともらしいじゃねえか」 「いやおかしいぞ。それだと,もしそのドラゴンが飛んでる途中に宙返りして逆さになったら,その上に乗ってる俺たちはみんなひっくり返って空に放り出されちまうだろ」 「…あっ! そりゃゃそうだな!」 「なんだよ,結局いつものホラ話じゃねえかよ」 「ははは,でもこれくらいアホらしい話の方が酒の肴になるだろ?」 「違いねえや。それじゃ,俺たちの世界を乗せて飛び続けるドラゴンさんとやらに乾杯!」