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最期のティータイムでございます
女は引かれた椅子にどっかりと座り、出された紅茶を一息に飲んだ。 「少しばかりはしたないかと」 「貴方みたいなのがいるって事はここは現実ではないのでしょう? ならマナーに気を使う必要なんてないでしょう」 男は少し考えるそぶりをして柔和にほほ笑んだ。 「それにしても、世の中というのはままならないものね」 「いつの時代も富める者や為政者は恨まれるものでございます」 「知っているわ。それを一笑に付して、その上で民草のために行動するのが私たちよ」 でも、と一息置いて女は遠い目で呟いた。 「それでも、民草のためにと動いていたつもりだったけど、違っていたのかしら……」 女の生まれて初めての弱音に対して男は少しの逡巡の後に口を開いた。 「貴女様の熱意と輝きは、無くなって初めて人々は気が付くのでしょう。人類は常にそうしてきたように」 「……世辞として受け取っておくわ」 「それでは、最後のお務めにいってらっしゃいませ。お嬢様」 「はっ、女王に対してフロイラインとは、言ってくれるね死神風情が」 ――― ちちぷいさんの方で執事お題があったのでそっちと混ぜてみました。 ――― Image Creator from Designerで作成 備忘録的プロンプト anime, thin man, with long black hair tied up, holding reaper's scythe, white gloves,Bottom-rimmed glasses,soft smlie, ribbon tie, suit, standing beside a table set for afternoon tea,garden of white roses