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虹色の踊り子
世界を平和にするそう宣言した勇者が、おとずれたのは、砂漠にある町だった。 そこは、虹色に輝く、美貌の踊り子がいるという。 見る物、全てを虹色に変えてくれるのだというのだ 旅の途中で、その話を聞き、その町へ訪れた際には必ず一目見ておこうと決めておいた。 そして、勇者はその町に立ち寄ることになり、いま、件の踊り子が居るという場所へと向かった。 そこは、あるステージ付きのバーだ。 バーで適当なものを頼むと着席し、ステージへと目線を向ける。 演目はまだ始まっていない。 時間はもうすぐのはずだ。 勇者は、待ち、演目の時間が訪れる。 そして、いよいよ。 ステージの脇から姿を現した踊り子。 勇者は目を疑わなかった。 そして、勇者は思った。 「衣装が虹色だ」 魔法のバックライトとスポットに照らされ、虹色の布と宝石を透過した光が色とりどりに反射していた。