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見習いサンタへのお仕置き
「サンタクロース」 誰もが想像するその人物像は白髪と白髭のお爺さんだが、実際にプレゼントを配っているのはそんな人たちばかりではない。流石に、そんな年齢の人たちだけで世界中の子供達にプレゼントを配れるわけはなく、見習いサンタとして選ばれた「清らかな心を持つ人」がサンタのプレゼント配りを手伝っているのだ。 見習いサンタは男女関係なく選ばれており、手伝いを重ねていくと一人前のサンタクロースとして認められ、自らも見習いサンタを選び子供たちにプレゼントを配る仕事を担っていく。 サンタクロースになるには毎年のクリスマスを手伝うだけではなく、「清らかな心」を持ち続け、とある約束を守らなければならない。その約束は「1人の人だけに奉仕してはならないこと」である。これは恋愛や推し活などをして1人の人だけに心を傾けてしまうと、子供達への奉仕の心が失われてしまうからとされており、一人前のサンタクロースと認められるまではこの約束を守り続けなければならない。 約束を破ったものにはお仕置きが待っている。お仕置きといってもサンタクロース側から見習いサンタを選んでいるので、本来はそれほど厳しいものではなく、1〜2年目の見習いサンタであれば記憶を消されて元の世界へ戻されるだけだ。 しかし、長年に渡り見習いサンタを続けてきた者やあまりにも目に余るような者には、とっておきのお仕置きが行なわれる。そのお仕置きとは、サンタクロースの調教を受け、自らがプレゼントとして配られるという物だ。 サンタクロースの住まう家には、秘密の部屋があり、見習いサンタへのとっておきのお仕置きはそこで行なわれる。その部屋は生温い温度と湿度が保たれており、甘ったるい匂いが漂っている。約束を破った見習いサンタは何も知らずにクリスマスの少し前にその部屋へ呼びたされる。そしてそこには、サンタクロースとサンタクロースによって見習いサンタをエサとして認識させられた触手が待ち受けており、クリスマスイブの夜まで彼らからの調教を受けることになるのだ。 そしてイブの夜、触手と一緒にプレゼントボックスに見習いサンタは詰められて、サンタクロースによって恋人のいない童貞たちの元や、出資をする大富豪たちの元へと配られていく。 そもそもサンタクロースの言う「心の清らかな人」の定義は曖昧であり、サンタクロースの好みと独断と偏見でその年の見習いサンタは選ばれている。最初から約束を守ってサンタクロースになって貰おうなどとは思っておらず、ただのプレゼントの一つとして選ばれているだけなのだ。