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ウンダバー_ 思い出のほうれんそう炒め
僕がまだ米粒くらい小さかった頃、両親は共働きで家にいないことが多く、よく祖父母の家に預けられていました。 祖父母の家は我が家と同じ敷地内にあり、二軒がくっついていたので、幼い僕にとってはどちらも我が家のようなものでした。 僕がまだ米粒くらい小さかった頃、両親は共働きで家にいないことが多く、よく祖父母の家に預けられていました。 祖父母の家は我が家と同じ敷地内にあり、二軒がくっついていたので、幼い僕にとってはどちらも我が家のようなものでした。 祖母と、退役軍人で手足が不自由で口もきけないけれど、大きな会社を経営している強い祖父がいました。 僕はその祖父と一緒に、よくテレビで「ハイカラさんが通る」などを観ていました。祖父は舌がなくて話せませんでしたが、わずかに動く指をちょこちょこと動かして僕と遊んでくれたのをよく覚えています。 また、祖父は指先が尋常でなく器用で、和紙とつまようじで小さな傘をいくつも作っていました。 顔の筋肉がうまく動かないため、仏様のような穏やかな微笑を浮かべたまま、毛布にくるまり大きな椅子に座り、指先だけで黙々とそれを作り続けていました。 お昼ご飯が近くなると、祖父は支度をしている祖母を呼びつけ 「あれを食べさせてくれ」とジェスチャーでほうれん草を指さしました。祖母はそれを炒め物にしてくれたものです。 味もわからないだろうにと苦笑いしながら、祖母はほうれん草と卵とごま油、もやしやニンジンなどを一緒に炒め、皿に大盛りに盛ってくれたものです。 今思えばあの時祖父は自分が食べたかったわけではなく 孫の僕にほうれんそうを食わせてやれと言いたかったのかもしれないですね。なにしろポパイが大流行でしたから。 というわけで今日は僕の思い出の一品です。 ほうれん草は今でもハイパー好物で、なんと自宅で栽培までして 食ってます。まあ買った方が早いので普通に買ったやつを食いますが。 一番好きなのは炒め物ですが おひたしもまあまあすごくスキです。葉っぱのほうが特に。 どのくらい好きかっていうと、おひたしひとにぎりで おにぎり2個分のご飯を3杯食べられます。 うまいんだから。 で、あまり枠には炒り卵のプロンプトを流用して 若干おかしなスクランブルエッグをご用意しました。 ほらホテルの朝飯で出るようなやつだよ、イヒヒ