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バカンス72日目(遭難中)
今日も食料を求めて、山中を歩いていた時、ふと前方に生き物の気配。 慎重に近づくと、そこには1匹の子犬が。 足下には子犬の親と思われる成犬が横たわっていたが、既に息はなく腐敗が始まっていた。 親が既に息絶えていることがわかっているのだろう、寂しそうに吠える子犬に、流夏は少し考えた後、そっと手を差し出して「一緒に来るか?」と呟いた。 子犬はその言葉が分かったのだろうか、前後をちょんと流夏の手に乗せてきた。 この島に流れ着いてからずっと一人ぼっちだった流夏に、新しい仲間が出来た瞬間だった。 ※おーい、流夏ちゃーん、子犬と思っているみたいだけど、この子オオカミだからーw