時空の狂いからの脱出~体育座りの騎士~
\"あぁーーー、体育の時間が来ちゃった!\" エルフの戦士アルテミスは大の体育嫌い。授業中ずっと座り込んでいるのが常だ。 \"アルテミス!また体育座りするの!?\" クラスメートのリリスがあきれ顔で言う。 \"しょうがないでしょ。私には体育なんて向いてないもの...\" アルテミスは理由を並べ立てる。 リリスはあきれ顔で言った。 \"冗談、顔だけにしろよ...体育座り騎士ことアルテミスがいるからみんな大変なんだから助けてよ!\" \"恋と一緒だなー。人それぞれ好き嫌いがあるってこと...\" アルテミスは自分勝手な考えでごまかす。 その日もアルテミスはずっと体育座り。他の生徒が汗を流している間、アルテミスは気持ちよさそうに本を読んでいた。 アルテミスがいつものように体育の時間をずっと座り込んで過ごしていると、突然周囲の景色が変わった。教室や体育館が消え失せ、アルテミスは自分が白い空間に浮かんでいることに気づいた。 「どういうことだ!? ここはどこなんだ?」 アルテミスが驚いていると、謎の声が響いた。 「お前の体育座りが時空のバランスを狂わせてしまった。このままでは世界が破壊される」 アルテミスは自分の体育嫌いがこんな大変なことを起こすとは思ってもみなかった。 「ごめんなさい! どうしたら世界は元に戻るんですか?」 「お前が体育の授業を受けることだ。それでバランスが戻る」 アルテミスは懸命に体育の授業を受け始め、それと共に世界のバランスが戻っていった。 太陽の光が体育館の大きな窓から差し込み、音を立てるバスケットボールがキラキラと輝いていた。アルテミスはみんなと一緒にパスを送り合い、少しずつ得点を重ねていく。汗だくになりながらも、久しぶりに体を動かす感覚に心地よさを感じた。新緑の木々がそよ風に揺れ、生徒たちの歓声が遠くに響いている。 #エルフの日常 #ファンタジースクールライフ #体育の時間