1 / 18
「天国(R15)」行きの列車の中で
社会に疲れたサラリーマンである私は、ある日通勤途中、当然のようにトラックに跳ねられた。 ―—気が付くと私は見知らぬ列車の中にいた。 「……ここは一体どこですか?」 心配そうに私をのぞき込むR15な制服を着た女子学生に聞くと、彼女は怪訝な顔をしてこう答えた 「天国の学園行の列車ですよ?」「貴方、その制服、もしかして転校生ですか?」 「天国だって!?天国が15歳未満閲覧禁止だなんて夢にも思わなかったよ」 そこは控え目に言って(私にとって)天国だった。 ただ一つ心配な事は、ここが本当に天国なのか、異世界転生モノなのか、それとも「さよならを教えて」みたいなオチなのか私にもわからないことだ。