金髪少女とお茶会モンスター。
恐竜型のモンスターさんとお嬢ちゃんのお茶会。 そっくりのお手製ケーキを持ってきた感じ。 「今日は嬢ちゃんの為にケーキ作ってきたぜ! ほら、そっくりだろ!?」 「いやそっくりだけど。意外に器用だね。どうやって作ったの、これ?」 「そりゃまぁ、愛だな」 「愛か。重っ」 「はらりと甘いくちどけを目指して作ったから安心しな?」 「それはすごいけど、というかどうやって食べるの?」 「そりゃまぁ頭からバリバリと……」 「ジュラシックパークかな!?」 「じゃあバラバラにして食っちまうか?」 「現実的に考えるとそうなるんだけどね、どっちにしても私のそっくりちゃんが、なんか可哀想なことになるのが目に見えてるんだけど。これ、食べなきゃダメ?」 「おいおい、食べないと腐っちまうぜ? まずカビが生えてきて緑の斑に覆われたり溶けてぐずぐずになって虫が集まってきてそれから……」 「いやぁぁぁぁぁ!! それ以上言わないで!! というか絶対こうなるの分かってて作ってきたでしょ?!」 「……オレ、怪獣。むずかしいことわからない」 「白々しい!」 「まぁでも、お嬢ちゃんが元気そうで良かったぜ」 「……ちょっと風邪で寝込んでたくらいで大袈裟じゃない?」 「いやいや、風邪を甘く見ちゃいけないぜ? 甘く見るのはケーキだけにしとけ?」 「知らんがな」 「あー、それにしても美味そうだなぁ、お嬢ちゃん……。じゅるり……」 「というか、あんた私見て言ってない……?」 「…………」 「…………」 「……気のせいだぜ!」 「絶対気のせいじゃないんだよなぁ……」