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「オリジナル」まやの決意 (その2)
1 まや「こんなに無力なのだろう?悔しい…悔しいよ!」 2 詠子「できた!できた!できたあああああああ!」 3 まや「え?」 広樹「何の騒ぎだ!」 4〜6 詠子「部長!部長!聞いてください!私…え?」 詠子「うわあああああ!」 詠子「いたたた…」 7 まや「あのう、荒巻さん…だいじょうぶ?」 8 詠子「あ!まやちゃん!丁度いい!あのさ…私…やっとできた!」 9 まや「荒巻さん…ちょっと説明して…何もわかってないから…」 詠子「コホン、はい、はい、ごめん。ナノマシンの問題を覚えている?」 まや「はい。事故の後、暴走しているの可能性が高い。コントロールできない。」 詠子「正解。でも、それは過去の話。今日から、できるよ!」 まや「荒巻さん、もしかして…」 10 詠子「じゃじゃーん!これはNCS…ナノマシンコントロールシステムだ。手首につけて。どうぞ。」 11 まや「ナノマシンコントロールシステム…」 まや「!!頭の中の音が...消えた!」 詠子「予定通り!よく聞いて、まやちゃん。今からナノマシンが暴走できない。」 まや「本当か?」 12 詠子「本当だよ!それだけじゃない!NCSはあなたの体や服を自由に変更できる。ね、試してみて。」 まや「どうやって?」 詠子「簡単だ。手を上て『NCS、起動』と言って。」 まや「やってみる。NCS、起動!」 システム「NANOMACHINE CONTROL SYSTEM、ACTIVE.」 まや「喋った!?」 詠子「スタンドバイモードだ。つまり、命令に待ってる。その命令は…あなたの思い。」 まや「私の…思い?」 詠子「強く何かのことを考えて。たとえば、服のこと。その後、『変身』と叫べ。」 まや「変身!」 システム「EXECUTING PROGRAM.」 13 まや「え?え?何が起こってるの?」 詠子「怖がらないで、まやちゃん!集中して!」 まや「は…はい!服…服…服!」 14〜17 広樹「!」 まや「服が現れた?すごい…」 詠子「厳密には『現れた』じゃない。ナノマシンが服を『作った』。」 まや「本当にすごい…これは…ナノマシンの力なのか?」 詠子「もちろん、あなたの体を改造することも可能だ。つねつめを見て、長くなっているのを想像して。」 まや「え?つめが…長くなった?!」 詠子「顔、髪、肌の色...何でも変えられる。あの事故と違って、あなたは自分でコントロールできる。」 まや「ね、荒巻さん…このナノマシンで...先輩を助けられるの?」 詠子「残念だが、慣れるまで時間が必要だ。」 まや「そう…ですか…」 18 詠子「絶望しないで。方法がある。」 まや「方法?」 詠子「部長。あのプロジェクト…見せてもいい?」 広樹「…しかたがない。」 19〜20 詠子「まやちゃん、一緒に来て。」 まや「待って!どこへ連れて行くの?」 詠子「すぐわかる!」 21〜23 まや「これは…」 詠子「見ろ! ここで異常事象調査部の極秘プロジェクトが開発されてる...私のラボだ!」 まや「SF映画みたい…」 24〜25 詠子「この数ヶ月、私は特殊なパワードスーツを開発して、最先端の技術で作られた。防衛と救済を兼ねているのだ。」 まや「こんなものがあって…信じられない。」 26 広樹「荒巻君、何か忘れたか?」 詠子「え?部長?」 広樹「一ヶ月だけでもう予算オーバーんだ!」 詠子「あ…」 27 詠子「予算オーバー?報告書を正しく記入したはずなのに…」 広樹「そういう問題じゃない!」 まや「あのう…」 広樹「コホン。あとで話そう。続け、荒巻君。」 詠子「はい…すみまんせん…」 28〜29 詠子「まやちゃん、あなたに合うようにスーツを改良しました。モニターを見て。」 まや「あの姿…大人の私みたい。」 詠子「まあ、そうかもしれない。個人的には大人なまやちゃんが可愛いです!」 広樹「荒巻君!」 詠子「はい!エヘン…ほら、着てみて。」 30 詠子「スーツはどう?」 まや「重い…」 詠子「当然だ。あなたは普通の17歳女の子んだから。でも、ナノマシンはその問題を解決する。」 31 詠子「まやちゃんは無限の可能性を持っている。それができるのは、あなただけだよ。」 3 まや「分かった。どうすればいい?」 詠子「早速、現地に向かって。その間にスーツをプログラムしておく」 まや「待って、荒巻さん!どうやって送ってるの?」 詠子「へへ。わたしのうしろに見て。」 まや「それは…」 詠子「転送装置だ。街中のあらゆる場所に物体をテレポートさせることができる。」 まや「前に言ったけど…すごい、荒巻さん!」 詠子「褒めて、褒めて!」 広樹「ただし、その機器の使用には私の許可が必要です。」 323 まや「頼む、部長。許可してくれ。私は足手まといにならない。約束する。」 34 広樹「…」 まや「…」 広樹「いいだろう。許可する。」 まや「部長!」 広樹「でも、これを覚えておく。怪我をしたり、捕まったりしても、部は助けてくれない。」 まや「わかった。失敗しない。」 35 広樹「井上。10分以内に輸送車を用意しろ。急げ。」 詠子「行ってらっしゃい、まやちゃん。無線で連絡する。」 まや「ありがとうございます、荒巻さん。」 詠子「後で感謝しろよ。まず、彼を救って。」 まや「はい!行ってきます!」 36 まや「先輩。もうちょっと我慢して。今行くから!」