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除草作戦(5/5)

2024-10-20 13:04:00

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2024-10-20 13:04:00

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17

対象年齢:R-15(性的描写あり)

「凪くんに近寄るなあーっ!」 私が迫るナイフを見て固まっていた時、突然私の後ろから叫び声が聞こえ、私の体をすり抜けて幽魅が飛び出しました。幽魅が宿城に向けて手をかざして、対抗するような構えをとります。いけない、幽魅の身体能力は普通の女性と変わりないんだ。ナイフを構えて突進してくる宿城を止められるはずがない! 「飛んでけーーーっ!!」 そう幽魅が叫んだ瞬間、猛烈な風が巻き起こり、宿城の体がまるでトラックに跳ね飛ばされたかのように吹き飛ばされました。宿城は投げられたおもちゃの人形のようにくるくると回転して、ホールの入り口付近の壁に叩きつけられます。そのまま、カエルのような格好で床に落ちてきました。 「ぶげぇ!?」 「はぁ、はぁ、はぁ・・・やったよぉ」 はっと私が我に返ると、幽魅が私の前にへたりこんでいました。 「か、幽魅!大丈夫!?」 「ちょっと・・・疲れたぁ・・・」 そう言うと、幽魅がふっと見えなくなってしまいました。もしかすると、強力な霊現象を引き起こした反動で弱ってしまったのかもしれません。 「(しばらく休めば復活するよ・・・ほら、私フジミだから)」 かすかにそんな声が聞こえた気がしました。 「早渚さん、宿城がいません!」 桜一文字さんが慌てたように叫びます。私が入り口の方を見ると、さっきまで床に伸びていた宿城の姿がありませんでした。 「警備員、宿城サイト君を捜しなさい!ナイフを持っていた、放っておけないぞ!警察にも通報するんだ!」 王歩さんが大声でホテルの警備員に呼びかけています。私も急いで非常口から廊下に出て、宿城がいないか目を光らせましたが、見える範囲にはいません。 「早渚さん、危ないですから私と一緒にいましょう!晶ちゃんも私から離れちゃダメ!」 桜一文字さんが晶さんを連れて私を追いかけてきました。私は桜一文字さんに頷いて返すと、慎重に、しかし足早にホテルの入り口に向かいます。フロントの係員がいたので、宿城が通らなかったか聞いてみました。 「宿城サイト様なら、先ほど走って出ていかれました。あの、何かあったんですか。イベントホールが大騒ぎのようですが・・・」 「詳しい話は後でいたします!宿城は刃物を持って逃走中ですので、もし見かけても刺激しないようにしてくださいまし!」 しかし、これは困ったことになりました。宿城がもしも森の中に逃げたのであれば、追いかけるのはかなり危険です。ホテル内で警戒しつつ、警察の到着を待つ方が賢明でしょう。私たちはイベントホールに戻る事にしました。 ●同刻、リゾートホテル『スイレン』裏手の森の中にて 「はぁ・・・はぁ・・・クソ、クソクソクソ!何なんだ!」 宿城サイトは森の中を逃げていた。凪に報復するつもりが、訳の分からない不思議な力で吹き飛ばされた彼はパニックになり、森の中に逃げ込んでしまったのだ。しかし、冷静さが戻ってくると事態が非常に切迫していることにすぐに気づく。 「まずいぞ・・・婚約の話が無しになった上に、ナイフを振り回したのを目撃された。警察に逮捕される訳にはいかない、買収・・・いやだめだ、目撃者が多すぎる。取材陣にまで見られた以上、世間に隠してはおけない・・・どうする、どうやって無罪に持ち込めばいいんだ・・・」 追い詰められた中で、必死に考えを巡らせるが、どう考えても無傷では済まないという事実しか浮かんでこない。焦る宿城に、涼し気な声が降ってきた。 「心配する事は無いわ。あなたが警察に捕まる未来は存在しないから」 「!?」 突然響いた女の声に、宿城は慌てて周囲を見回す。秋の山の中、周りに人の気配はない。足音もしてこないから、追手というわけでもなさそうだと考えながらも、懐のナイフに手をかけた。 「だ、誰だ!姿を見せろ!」 宿城が声を張り上げるが、姿が見えないままに声が響いてくる。 「まったく、あの“悪魔”の先読みはどうしてこうも正確なのかしら。・・・まあ、あなたのように頭に血が上りやすい人間は、格好の獲物という訳なのだろうけど。私としては男より女の方が獲物として望ましいんだけどね」 どこだ。どこだ。どこだ。宿城サイトは必死に周囲に目を配る。少しの物音も聞き逃さないように、耳をそばだてた。ナイフを取り出し、構える。 がさり。 (上か!?) 頭上で枝ずれのような音がしたように聞こえ、宿城は顔を上に向けた。その無防備に晒された喉笛を、目にも留まらない銀の閃光がかすめていった。 「・・・は?」 噴きあがる赤い飛沫。急速に手足の力が抜けていく。立っていられず、近くの樹木に背中を預けて座り込んだ。 「除草完了。さよなら、“雑草”さん」 宿城の視界の端に、黒いマントがなびいた気がした。しかしもう彼にはそちらに目を向ける力も残っていなかった。 (ああ・・・何も、見えない。赤い、何もかもが、赤い・・・) 宿城サイトが最期に目にしたのは、美しい『赤』一色の景色だった。 ●数時間後、リゾートホテル『スイレン』イベントホールにて 「早渚君、宿城サイトが見つかった。森の中で『ナイフで自分の首を切って自決』していたそうだよ」 「え・・・」 江楠さんがイベントホールにやってきて、晶さんたちと一緒に待機していた私にそう告げました。 「自分で呼んだ取材陣の前で子供に暴力を振るったり、ナイフを振り回したりしてしまったから、もう社会的におしまいだと思ったのかもねェ。生きていればやり直せたかもしれないのに、残念だよまったく」 ●エピローグ そして、この騒動は宿城がいなくなった事で終息に向かっていきました。ヤドリギカンパニーには警察の捜査が入り、悪事を働いていた数名の部下は逮捕され、潔白な人材だけが残ったので、会社は代表を変えて存続するそうです。高枝さんは宿城の両親が責任を持って生活を支援する事になりました。晶さんの婚約者決めは振り出しに戻りましたが、王歩さんが後日私に謝罪を申し入れてきました。 「君の手段は褒められたものではないが、娘のために尽力してくれたのは確かだ。一方的に責めるような事を言ったのは申し訳なかった」 「いえ、こちらこそ宿城が怪しいって噂を手に入れた時点でしっかりとあなたを説得するべきでした」 お互いに頭を下げ、この一件はもう蒸し返さない事に決めました。 「ところで、晶の婚約者の話なんだが。早渚君も候補に入れても構わないかな」 「へっ?」 「晶も君の事はかなり気に入っているようだし、君さえその気なら私もやぶさかではない。前向きに検討できると思う」 こ、これはとんでもない事になったかも知れません・・・後で何とか晶さんの方を説得して、私以外の候補を推薦してもらわないと、私が金剛院グループの後継者にされてしまいかねない・・・! 「ちょっと晶さんとも相談してみますが、あまりご期待されても困りますよ」 「どうかな。晶の口からここ最近君以外の男の話が出ないからな」 プレッシャーで吐きそうです。宿城は金剛院を背負えるか不安に思ったりしなかったのか・・・? 晶さんの悩みは解決し、私には悩みが一つ増えた。そんな秋の出来事でした。
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(masterpiece, best quality:1.3), illustration, (extream detailed), one girl, angel Descending

早渚 凪
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コメント

投稿
ルノハ

2024-10-21 18:38:18
返信
早渚 凪

2024-10-21 19:07:21
返信
ぜんざい

ほわー! 本当にまとめてどーんと来ましたね!!

2024-10-20 22:09:19
返信
早渚 凪

何とかそれっぽい画像が揃いましたので、記憶が残っている内に投稿しないと、後でどの画像使う予定だったのか分からなくなりそうでしたから。

2024-10-20 22:51:00
返信
五月雨

2024-10-20 21:06:39
返信
早渚 凪

2024-10-20 22:49:12
返信
猫団子🐈‍⬛🍡

2024-10-20 19:16:19
返信
早渚 凪

2024-10-20 19:17:07
返信

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。
全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っていますので、基本的にR18作品はほぼ投稿しません。※運営様によってR18に分類される可能性はあります。
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