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金剛の目に光るもの

2024-10-04 00:00:00

ProfiteroleMix

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2024-10-04 00:00:00

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28

対象年齢:R-15(性的描写あり)

デイリー入賞: 122 位

参加お題:きらきら
夕食も終わって、後片付けをしていた時です。インターフォンが鳴り、出てみると晶さんが玄関前に立っていました。いつもよりきらきらした宝飾品が多いドレス姿でしたが、何より彼女の目に大粒の涙が浮かんでいるのが私の目を引きました。 「さ・・・さなぎ、さ、さんっ」 「晶さん!?一体何が」 あったのか、と聞こうとした矢先、晶さんが私の胸に縋り付いてすすり泣き始めました。強いアルコール臭が鼻をかすめました。どうやら酔っているようです。どうしていいのか分からず、とりあえず私は彼女を家に上げたのでした。 ダイニングに着くなり、晶さんは持ち込んだワインを開けて飲み始めてしまいました。あまりにハイペースで飲むので、さすがにまずいと思った私は、とりあえず夕食の残り物をお出しして少しでも酒量を減らせるように取り計らいました。以前一緒に飲んだ時、晶さんはかなりお酒に耐性があるようでしたが、今日は荒れています。 「晶さん、落ち着いたらでいいので何があったか話して下さい・・・」 私がそう声を掛けると、晶さんは食べ物を頬張ったまま唸ったり、怒りを露わにしたり、また泣き出したりと不安定な様子を見せます。普段ならこんなマナーのなっていない事は決してしないはずなのに、やはり今日の彼女は何かおかしいです。 その後、酒で言動が支離滅裂になりながらも晶さんは話をしてくれました。同じ話を繰り返したり、突然話の順序が入れ替わるのでかなり難儀しましたが、どうやらこういう事らしいです。 ・今日の夕方は最有力の婚約者候補とのお茶会だった。 ・その婚約者候補「宿城(やどりぎ)」は晶さんのお父さんにも好印象で、晶さん本人も最初は好青年だと思っていた。 ・しかしお茶会の中休み中に、宿城がスマホで誰かと話しているのを聞いた。内容は「メス一匹堕とすだけで金剛院の全ては俺のものだ」などと晶さんを軽視するようなものだった。 ・その後再開されたお茶会の席では、宿城は前半同様さわやかな態度をとり好印象を振りまいていた。 ・お茶会の終了後、晶さんはお父さんに相談したが、「結婚が嫌でそんな事をでっちあげているのではないか」と疑われた。 つまり、ほぼ婚約者となる事が決まっている相手の本性を知った事と、父親に言い分を信じてもらえなかった事がショックで、荒れて自棄酒に走っているようです。 宿城という名前は私も聞いたことがあります。確か経営のノウハウを社員に教育し、各企業に経営コンサルとして送り込む会社が『ヤドリギカンパニー』で、その社長一族の名前です。社会的な信用も高い会社ですから、晶さんのお父さんも疑っていないのかもしれません。 「さ、なぎ、さ、さん・・・」 晶さんに呼ばれて、彼女を見るとまずい事になっていました。顔色がかなり悪いです。手で口を押さえています。 「も、申し訳ありませ・・・は、吐き気・・・が・・・」 私は慌てて晶さんをお手洗いに案内しました。 結局、晶さんは移動が間に合わず吐いてしまいました。ドレスや下着が吐瀉物で汚れてしまったので、玄葉にお願いして晶さんのシャワーに付き添ってもらっています。私は私で床の拭き掃除です。 「お兄、ちょっと!」 玄葉が脱衣所の扉から顔だけ出して私を呼びました。 「金剛院さんに着せるシャツ持ってきて!私の服じゃ入らなくて」 ああ・・・確かに。玄葉の名誉のために詳細な言及は控えますが、玄葉の服では晶さんの体の一部が引っかかって着られなさそうですね。とりあえず手近なYシャツを玄葉に渡し、晶さんにはそれを着てもらいました。それから晶さんをゲストルームに連れて行き、ベッドに横になってもらいます。安静にしていれば気持ち悪さも少しは落ち着くでしょう。 「うう・・・」 泣き疲れて寝てしまった晶さんが呻きます。その目尻に光るものを認め、私は胸が締め付けられる思いでした。と、私のスマホに着信が入ります。桜一文字さんでした。 「あ、早渚さん?夜分に申し訳ありません~。うちのお嬢様ってもしかしてそっちに行ってませんかね~?夕食後から姿が見えないってうちのSPたちが騒いでまして~」 晶さん、夕食後に家出してきたのか・・・一人で飲むのは辛かったのかもしれません。とりあえず無事を知らせてあげないと。 「晶さんなら私の隣で寝てますよ」 「・・・は?・・・え、はっ?」 桜一文字さんが素っ頓狂な声をあげています。 「私の隣で、ベッドに寝てます。あ、そうだ。桜一文字さん、晶さんを迎えにくるなら晶さんの服と下着を持ってきてもらえませんか。ちょっと汚してしまいまして」 「汚したって・・・え?ドレスと下着を・・・ですか?」 「ええ。ちょっとこれ着せて帰らせるって訳にはいかないかと。人に見られたら恥ずかしいでしょうから」 ご近所とはいえ、金剛院邸の門まで結構歩きますから、吐瀉物まみれの服装を見られるなんて外聞が悪すぎるでしょう。と、桜一文字さんが電話の向こうで長い息を吐きました。 「・・・早渚さん。今は自宅で、お嬢様も隣にいる。で、お嬢様の服や下着を汚すような事態になったと。間違いないですね?」 「?ええ」 「分かりました。すぐ向かいます。覚悟しといてください」 覚悟って何ですか、と聞く前に電話は切れました。数分後、金剛院家のSP部隊が私の自宅を包囲し、鬼と化した桜一文字さんが突入して私を床に組み伏せ、玄葉が大慌てで何があったかを桜一文字さんに説明するとかいろいろありましたが、最終的に晶さんは桜一文字さんにおんぶされてお屋敷に帰っていきました。 金剛院家の人たちの背中を見送った後、私はスマホの電話帳を開きました。迷いなく、その中の一つをタップします。相手が電話に出るなり、私はこう言いました。 「夜分遅くにすみません、早渚です。Win-Winの取引がしたいです。金剛院家とのコネクションに興味はありませんか」 「・・・ククッ、面白そうだねェ。話を聞かせてもらおうじゃあないか?」 電話の向こうで“悪魔”の嗤う声を聞き、私は自分の口角が上がるのをはっきりと自覚しました。
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(masterpiece, best quality:1.3), illustration, (extream detailed), one girl, angel Descending

早渚 凪
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コメント

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ぜんざい

 ぼく「た、大変なことになってきやがったぜ……!!どうするんだい義兄さん!!」

2024-10-04 08:14:22
返信
早渚 凪

凪「晶さんは私の大切な友人です。そんな彼女を傷つけるような事をする輩を許してはおけませんね。そのためなら悪魔との契約もやむを得ません」

2024-10-04 19:19:47
返信
猫団子🐈‍⬛🍡

2024-10-04 00:17:19
返信
早渚 凪

2024-10-04 00:33:08
返信
五月雨

2024-10-04 00:09:07
返信
早渚 凪

2024-10-04 00:10:33
返信

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。
全年齢~R15を中心に投稿します。現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っていますので、基本的にR18作品はほぼ投稿しません。※運営様によってR18に分類される可能性はあります。
ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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