異世界で会ったあの娘
2024-04-28 01:01:00
対象年齢：全年齢
参加お題：異世界
サラリーマンのタロウは、ある日突然異世界に転生した。目の前に立っているのは、長い耳をした美しい女の子、エルフのメイだった。
メイ「あなたは、どこの国から来たんですか」
タロウ「俺は日本から来たんだ。ここは一体どこなんだ?」
メイ「ここはアステリスム大陸です。あなたも転生者なんでしょう?」
タロウ(頭を抱えて)「そうみたいだな。これからどうしようか迷っているところだ」
メイ「そうですね、私もよくわかりませんが、とりあえず一緒に冒険に出ましょう!」
タロウ「冒険?俺にできることがあるのか?」
メイ「転生者には必ず何か得意分野があるんです。あなたの武器を探しに行きましょう」
タロウはメイに連れられ、武器屋に向かった。しかし、どの武器を見ても自分に合うものがない。
タロウ「ごめんなさい。私にはここにある武器は合わないみたいだ」
メイ「どうしてですか?」
タロウ「私の武器はこれだ」
タロウは鞄から名刺と文房具を出した。
メイ「え、名刺ですか?何の役に立つんですか?」
タロウ「名刺とペンは私の知識と教養の象徴なんだ。これが私の真の武器なのさ」
メイ「それは不思議な武器ですね。でもその力を試すために、冒険に出ましょう!」
タロウ「好きな人と冒険するとは俺の青春みたいだな。よし、いくぞ!」
メイ「冗談、顔だけにしろよ」
二人は明るい笑顔で旅に出た。多くの困難に遭遇するが、タロウの教養と名刺が想定外の力を発揮し、二人は冒険を乗り越えていった。
ある時、タロウとメイは大きな迷路の最深部に迷い込んでしまった。周囲は真っ暗で、前後不覚の状態だった。
メイ「これ以上進めないわ...」
タロウ「大丈夫だ、俺ならここを抜け出せる」
タロウは鞄から名刺とペンを取り出すと、名刺の裏表に矢印を描き始めた。上下左右に通路があることを確認し、正しいルートを矢印で指し示していく。
やがて名刺は迷路マップのようになり、二人はタロウの名刺の誘導で迷路を抜け出すことに成功した。
メイ「すごい! 名刺で迷路を抜け出せるなんて!」
タロウ「名刺と筆記用具があれば、このくらい楽勝だよ」
メイ「タロウもう一度言ってください!」
タロウ「恋と一緒だな!」
二人は大笑いしながら旅を続けた。こうして名刺は二人のピンチを再三救うことになった。
長く険しい冒険の末、タロウとメイはついにアステリスム大陸の秘境に辿り着いた。そこは青々とした草原に囲まれた湖のほとり。夕焼けの光が静謐な湖面に映え、そよ風に草花が揺れている。
メイ「長い冒険、本当にお疲れ様でした。」
タロウ「俺もよく頑張ったと思う。ここの景色は最高だな。」
メイ「はい、ここが私の大好きな場所なんです。」
二人は湖を眺めながら、楽しい思い出話に花を咲かせた。
メイは感慨深げに小声でつぶやいた。「あの日の出来事がなければ、ここまで辿り着けなかった。」
タロウはメイの横顔を見つめる。硬かった表情はどこか優しさを湛え、明るい瞳を潤ませていた。
「そうだな、俺達の出会いがなければ、ここに立っていなかった。」
タロウはそう言ってメイの手を握った。ふたりの指は思わず絡み合う。
長い別れの時がやって来た。タロウはメイと手を握りしめ、穏やかな眼差しで尋ねる。
「俺はここでの冒険を全うした。でもやっぱり日本に戻るんだ」
素直な瞳でメイが頷く。「大切な人が待っているんですね」
「ああ、家族や会社の同僚がいる。でも君は俺の大事な仲間だ」
「私もです。忘れることはありません」
タロウが静かにメイにキスをした。
夕焼けの湖に二人の姿が映る。背には渦巻く異世界の入口が現れる。タロウは最後に深々と頭を下げ、その光の中に消えていった。
メイはひとり、星空の下で小さく手を振るのだった。
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I'm tired of elves too. I think I'll slow down from now on. Because it was taking too much time.
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